ウェッジフィールド館の殺人 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
2.95
  • (0)
  • (4)
  • (15)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 153
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488286088

作品紹介・あらすじ

ジェーンは英国の領主屋敷に滞在していた。一緒に旅行している叔母が館の主である男爵とかつて恋仲で、ふたりの間に生まれた娘が男爵の養女になっていたのだ。そんな館の使用人が車の事故で死亡した。スピードの出しすぎらしいが、ブレーキを踏んだ跡はない。娘の身を心配する叔母に頼まれたジェーンは、密かに事件を調べ始める。だが怪しい人影が目撃されるなど不審な出来事が続き……。アガサ賞デビュー長編賞受賞シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 英国の領主屋敷で発生した事件… ロマンスと異国情緒を感じるミステリー #ウェッジフィールド館の殺人

    ■あらすじ
    1926年イギリス、戦争で夫を亡くしてしまった主人公ジェーンは、叔母とともに英国屋敷に滞在をしていた。ある日、館の使用人が自動車事故で命を落としてしまう。自動車を調べると、ブレーキに細工がされていることが発覚する。かつてエジプトで事件を解決していたジェーンは、叔母に頼まれて捜査を始めるのだった。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    大きなお屋敷と広大な大地を背景に、大空に羽ばたくプロペラ機…
    時代も国も違っていますが、目の前に美しい情景が浮かんでくるんですよ。異国情緒や壮大な自然を感じられる物語は素敵ですよね~

    また登場人物たちも気品に溢れていてイイんです。
    まず主人公のジェーンとパートナーである探偵役の彼レドヴァース。かつてどこかでみた海外の映画のワンシーン、見つめあっている二人の画が見えてくる。
    他にも館の男爵、大佐、執事、使用人など、しっとり、ほんわかとした雰囲気が好きですね。そして時代背景にあった社会的な問題も組み込まれていて、今更ながら勉強になることもあります。

    ストーリーは、またも活動的なジェーンが大活躍をしていくのですが、今回も大胆極まりない。捜査パートはもちろん、終盤のシーンなんかは超カッコイイのよ。ここは必読ですね。でも乙女な恋心は持ち合わせているところが、また可愛いんです。

    ミステリーとしては、比較的シンプルな人間関係で物語は進行していくんですが、実は…という展開で楽しい。そして犯人も動機も、ザ・時代ミステリーといった真相で、十分に堪能させていただきました。

    ■ぜっさん推しポイント
    自由奔放でアグレッシブに生きる彼女と、包み込んでくれる彼氏。
    また彼氏が少し謎めいているところが、魅力なんですよね。まさにモテる男。

    本シリーズは上品で古風なロマンスが読みどころなので、紅茶とケーキをいただきながら読むとさらに気分が上がっていいかもですね。次回作は旅客船での事件とのこと、楽しみにしています!

  • a book review by Toni V. Sweeney: Murder at Wedgefield Manor (A Jane Wunderly Mystery)
    https://www.nyjournalofbooks.com/book-review/murder-wedgefield-manor

    嶽 まいこ / Maiko Dake
    https://dakemaiko.com/

    ウェッジフィールド館の殺人 - エリカ・ルース・ノイバウアー/山田順子 訳|東京創元社
    http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488286088

  • 前作がとても面白かったので。夫の戦死により不幸な結婚生活に終止符を打った女性が主人公。かなりの方が感想に書かれてるように「首をかしげる」とか「眉をつり上げる」「腕をたたく」の言い回しが多用されていて残念。内容もミステリーより恋愛の要素強めになってて残念。

  • 作者の癖なのか、眉をつりあげたという表現が多いのが好きではなかった。あと文化の違いなのか、お屋敷に客人として招かれて長期滞在していて、そこの主の書斎に勝手に入ったり、お酒を自由に作って飲んだりしている。日本人としては違和感がすごくあるけど、欧米では珍しくないのかもしれない。ミステリーのあらすじとしては悪くないが、表現で引っかかる所が随所にあったので★三つ。

  • 英国の領主の館に滞在していたジェーンは、従姉妹であるリリアンや叔母のミリーと英国暮らしを楽しんでいた。ところがそんなある日、屋敷の使用人が自動車事故で亡くなる。しかもブレーキに細工されていたことがわかる。だれが何故そんな事をしたのか。
    ジェーンは謎を解く為調べ始める。
    クリスティ賞を獲った作者の著書ということで楽しみに読み始めたけど、肝心の探偵役のヒロインに魅力を感じられない。ストーリーもまどろっこしくて読みづらく、私には楽しめなかった。
    こういう作品を読むと、クリスティは本当にすごい作家だったんだと思い知らされる。

  • 前作と同じく文体が軽く、するする一気に読めた。
    少し同じ言葉が多くて気になったが、次第に慣れたのでヨシ。(くびをかしげる、眉をつりあげる等)
    ミステリとしては意外性も少なでトリックというトリックもなく、犯人も小物っぽく感じた。
    前作は旅情とロマンスに重きをおいた構成が気に入ったが、今回はそちらも散漫で全体的に薄味な印象。なかなか良い雰囲気にならない……!!
    前回と同じく終盤に女性のアクションシーンが入るのは良い。

    ぐちぐち書いてしまったけれど、次回作は豪華客船が舞台ということで発売、邦訳が楽しみ。

  • 貴族の館で客人たちが過ごすっていう、ポアロっぽいクラシカルなミステリのかたち
    ミステリ感希薄?

    するする読める

  • 前作があるとは知らず。ミステリ的な興趣は希薄だが、読みやすい。

  • 恋愛要素が強くなってきたな。

全9件中 1 - 9件を表示

エリカ・ルース・ノイバウアーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×