- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488403119
感想・レビュー・書評
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シリーズ物の第4弾だった。
これもまた最初からシリーズを追いかけなければならないのか!?
と、ドキドキしながら読みましたが、これは、この本だけでいいかな。
主人公は探偵。
酒飲みで貧乏。
しかし、難事件を苦もなく解決することで一部では有名なのである。
それはなぜか。
三番間という、会員制のバーのバーテンに相談すれば、たちまち解決してくれるから。
もちろん事件解決の手数料は、丸々探偵の懐へ。
安楽椅子探偵ものは、いかに人の気づかないところに気づくことができるか、が鍵になる。
そして論理的に読者を納得させなければならない。
なのに、何となくトリックがわかっちゃうのよ。
で、それはあまり論理的ではないのね。
違う解釈もありなんじゃないかと思ってしまう程度に、隙がある。
本当にこれが正解ということでいいんですか?
バーテンが「正解はこうです」と言うと、「なるほど」と探偵が納得する。
いやいや、検証しようよ。
そして、仕事丸投げの探偵に好感を持てるわけもなく、バーテンには個性(あるいは人格)がない。
文章が、特に言葉遣いが古くさい。
子どもの頃、父の本棚から拝借して読んだ本みたいな感じでございました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初鮎川氏で、初安楽椅子探偵もの。なるほどこういう感じなのね。キャラクター設定の妙で読んでいて楽しい。「停電にご注意」だけはトリックに相当難があるような気がしたが、あとは納得。探偵がバーでカクテルを飲むという設定は古き良き時代の名残なのだなぁ。