過ぎ行く風はみどり色 (創元推理文庫 M く 2-3)

著者 :
  • 東京創元社
3.67
  • (55)
  • (71)
  • (125)
  • (5)
  • (2)
本棚登録 : 609
感想 : 67
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (587ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488421038

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 思わず『えっ?!』っと叫んでしまった!!ฅ(๑*д*๑)ฅ!!

    これはすごいミステリだ!!・:*+.(( °ω° ))/.:+



    倉知淳さんの『星振り山荘の殺人』と共にフォロワーさんからおすすめいただいた小説。

    私の以前の『名刺代わりの小説10選』を見た上でおすすめしていただいただけあり、ドンピシャにハマりました!!

    感謝しかない!!


    ミステリを読む時は、毎回気合い入れて、あやしい部分に付箋貼りまくります。

    ただ、怪しいな〜と分かっていても、それがどうやってトリックに繋がるのかまで想像が及ばない…(-∀-`; )

    「どうトリックに使うかなぁ〜。
    この部分、何度読み返しても怪しいのに、言ってる事に矛盾はない…。(´・_・`)とりあえず付箋!」
    みたいな。笑

    おかげで本はわけわからん付箋だらけ。


    そんなに気合い入れても最後は騙されます。
    成長なし!!笑

    頭いいわ〜
    この手があったかぁ〜
    思いつかないよ〜
    何かの受け売りとかなのかなぁ〜
    知らないの私だけだったり〜?
    仕掛けに手が込んでる〜
    倉知淳さんと飲みたい〜(もはや意味不明)


    とにかく凄い、ヤバいしか言えないですが、騙されて感動して余韻に浸ってる自分がいます(*˘ー˘*).。.:*♡


    内容知らずにとにかく読んで欲しいおすすめの1冊です!!


    倉知淳さんの『猫丸先輩シリーズ』というのがあるらしく、この作品はシリーズ2作目のようです。

    『星振り山荘の殺人』には登場していませんでした。

    猫丸先輩もかなり魅力的なキャラでしたので、このシリーズも面白そう。
    短編が多いみたい。

    早速『読みたい本リスト』にメモします!!
    ᓚᘏᗢᝰ〆(・ω・。)メモメモ

  • 猫丸先輩シリーズ。
    財を成し、隠居した元相場師の老人。怪しげな霊媒師、インチキを暴こうとする研究者。
    離れでの殺人(誰もがアリバイがある)
    降霊術会中の暗闇の中の不可能犯罪。

    ベタといえば、ベタなのだがライトな語り口でありながら、本格ミステリらしい楽しさが十分ある。物語の仕掛けもあり、読みやすい傑作。

  • 幸運なことに、叙述トリックが使われている作品だとは全く知らなかったし、明かされるまで全く予想していなかった。
    だからこそ、"実は目が見えない"という真実が明かされたとき、思わず息が洩れた。

    そして、足が不自由というもう一つの障害を持たせることで、より読者は気付きにくくなっている。

    だが、そこまでならこの作品に並ぶそれはたくさんあるだろう。

    何より上手いのが、"盲目だからこそ、神代のアリバイが成立してしまった"ということだ。
    つまり、叙述トリックに気づかない限り、アリバイは鉄壁であり、絶対に犯人が分からないということだ。

    しかも、この作品には、なんと"叙述トリックによるアリバイトリック"だけではなく、密室トリックまでもが入っている。

    個人的には、"犯人は第一発見者の後ろを走り、堂々と家の廊下を走って逃げた"というトリックはとても好きだ。
    無理がありそうでないあまりにも単純すぎるトリック...
    こういう体験ができるから、自分はミステリーが好きなんだと感じた。

    そのほか、降霊会での殺人や、毒殺トリックなどもあり、合計では3人の人間が死んでいる。
    だが、この作品自体に物々しい雰囲気は一切なく、草原を駆け抜ける風を思わせる穏やかな雰囲気が漂っている。
    それは、猫丸先輩というキャラクターや、著者のユーモアのある文章の賜物だろう。

    法月氏の解説にある"天然カー"という言葉が、あまりにもふさわしい。

  • 密室、インチキ降霊会のトリック、アリバイ崩し、猫丸先輩の推理が犯人を追い詰める!のかと思ったら、「こう来るのか!」という叙述トリックに、あの人のまさかの行動!
    短編では日常の謎ネタ話が多い猫丸先輩ですが、この長編では、後輩・成一を困らせながらも、飄々と名探偵ぶりを見せてくれます。
    猫丸先輩の長編、待ってます。

  • 4+

  • 成一と佐枝子の交互の視点で話が進む。自分は真相に途中で気づくことはできなかったが、佐枝子が現実離れした内面を持っていることを考慮すれば、真相にある程度、接近することもできたのかも。

  • 風薫るやわらかい日差しのなかで
     小柄で飄々とした猫のような先輩・猫丸の長編シリーズ。霊媒師、超常現象研究員という怪しげな面子が揃うなか、家の主人である兵馬が密室の離れで殺害される。さらには降霊の儀式の場で第2の惨劇が・・・果たしてこれは悪霊の仕業なのか?
     密室トリックの荒技には苦笑を禁じえませんでしたが、それ以外は良かったと思います。意表をつく大がかりな仕掛けがあり、そこから犯人が導き出されます。温もり感じる爽やかな読後感も印象的。こちらは著者の真骨頂と言えるでしょう。
     代表作「星振り山荘の殺人」にも引けを取らない一冊。おすすめです。

  • 幽霊やオカルト現象についての説明が長くて辛く、
    ちゃんと読んでいなかったから、トリックに全く気づきませんでした。
    まあ、ちゃんと読んでも分からなかった気がするけど。

    それにしても最後の殺人は
    ちょっと強引では。。

    猫丸先輩は今回いい人でした!
    もっとたくさん登場してくれれば良かったな。

  • キャラクター設定がしっかりしており、読みやすかった。
    後半、謎解きの部分が「えっ・えっ?」てなる。
    どんでん返し度75点

  • 降霊会のトリックはありえねーと思ったけど猫丸先輩かわいいし、倉知淳のミステリは読後感が良いのが好きです。

全67件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

倉知淳の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×