邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫) (創元推理文庫 M く 3-1)
- 東京創元社 (1998年5月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488422011
作品紹介・あらすじ
カウンター席だけのバーに客が三人。三谷敦彦教授と助手の早乙女静香、そして在野の研究家らしき宮田六郎。宮田の爆弾発言を契機に始まった歴史検証バトルは、回を追うごとに熱を帯びて……。ブッダの悟り、邪馬台国の比定地、聖徳太子の正体、光秀謀叛の動機、明治維新の黒幕、イエスの復活――歴史の常識にコペルニクス的転回を迫る、大胆不敵かつ奇想天外なデビュー作品集!
感想・レビュー・書評
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逆説の日本史とかそういう系の、歴史の真実系のお話を、バーでの対話という小説形式にして読みやすくした本。大変興味を引くような、面白い内容で、歴史アレルギーな人以外はスイスイ読める。内容は眉唾ものばかりなので、この本を読んで「そうだったのかー」とはならないし、なってはいけないけれど、読み終わった後は、歴史について多角的で柔軟な見方ができるようになっているはず。
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歴史をほとんど知らない自分にとっては難しいところもあったが、宮田と静香の舌戦により気楽に楽しく読めた。毎回宮田に言い負かされる静香というテンプレに乗ってたため、人によっては退屈だったかもしれないですが…
ブッダ、明治維新、キリストの話は面白かった -
歴史の定説を新たな解釈で覆す、と言う趣旨の話だけどいろいろ性に合わず楽しめかった。
バーで歴史談議が始まる、宮田が定説を否定する、静香が怒り罵る(これが非常に不快)、宮田それを意に介さず新説の肉付けを続ける、他メンバーがだんだん反論できなくなってくる、宮田トドメ、静香ぐぬぬ。大体こんな感じ。
静香をヒステリックで口汚い不快なキャラとして作り上げ、それを論破することをカタルシスとしている構図はなんとも安っぽく感じてしまうし、そもそも宮田の論ずる内容も根拠が弱い。八幡平はヤマタイと読めるから邪馬台国!って、え、そ、そうなんだ、ってここで投げ捨てようかと思った。
結局のところ、宮田と言うキャラを使って作者の新説を作中で披露、定説を論破して満足しているような絵が見えてなんとなく気持ち悪いなぁと思ってしまった。 -
うそーん と思いながらも解説を読むにつれてあるかも…と思わせちゃう歴史ミステリー。
邪馬台国が岩手説、、、、。確かに八幡平の読み方は昔から不思議に思ってはいたが、、。 -
この本はジャンルとしては歴史ミステリーというらしい。
邪馬台国は岩手にあった!とか、明治維新は勝海舟が催眠術で起こした!とか、章題だけ聞くとアホらしく思えるが、読み進めていくうちにホントかもしれないと思えてしまうところが面白かった。
というより歴史そのものが面白いなあと感じさせてくれる作品だった。
20年前の本なので、新しい文献の発掘などで新説が登場していたりしてるだろうから、そういうのを調べてみてもおもしろいかも。 -
歴史小説?ってのはほぼ初めて読んだ
作中は4人だが、ほぼメインは2人
いろいろとトンデモっぽい説がそれらしく語られていて、単純にへぇ~と面白い
だが、物語としては一本調子というか、題材が違うだけであまり4人のバーっていう設定が活かされ切れていない気がする -
『うっそだぁ!ww』と思いながら読み進め『…なんか、そんな考え方もアリ…かも』と思えてくる話。
ただ、話はおもしろいのだが、この話の中に出てくる女性キャラがひどい…
口は悪いし、何事にも真っ向から頭ごなしに『正しい歴史』を押し付けてくる…
このキャラさえ何とかしてくれたら、★五つだったのに…