冬雷 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 551
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488427214

感想・レビュー・書評

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  • 昼ドラ、メロドラマ 的な要素が強すぎて私には合わなかった。ドロドロした人間関係が嫌いじゃない人なら星3くらいはいきそうなテンポの良さ。

  • 狭い村の中で巻き込まれた主人公が不憫すぎた。特に養子先の両親がめちゃくちゃムカつく。

  • 読むにつれ、どんどん物語に引き込まれていく。
    自分では逆らうことのできない運命に翻弄されながらも、誠実に生きる大助。
    今後の人生をどうか幸せに生きてほしいと願わずにはいられない。

  • 今年知って、この本から読み始めた作家さん。重苦しいストーリーながら、ぐいぐい読ませる文章力が魅力的。最後の方、読んでいて、とても美しい映像が脳裏に浮かび上がってきた。他の作品も読もうと思った。

  • 読んでいて、いつの昔のストーリーかと思った。携帯電話が出てくるので現代の話とわかるが、主人公の古臭い名前や因習に縛られた昭和前半の話のようで楽しめなかった。

  • 第一回未来屋小説大賞受賞作
    圧倒的な筆力で人間の激情を描ききった

    先が気になり、寝不足になりながら読み進めた。そういう意味では、帯の通り「圧倒的な筆力」なのだろう。
    そして、読後感も悪くはない。ずっと続く重く暗い雰囲気と、旧い因習にとらわれた小さな田舎町の人々の陰湿さと、読んでいて重たくなる一方の気持ちだが、最後は少し救われる。

    評価をそこまで高くしなかったのは、個人的には、
    これを現代の話の設定としては入り込めなったことと、なぜ倫次が愛美をそこまで好きになり(年の差も含めて)、甥っ子を殺めてしまったことを隠すことまでしたのか、徐々に事実が明らかになればなるほど、納得や共感よりも、なぜ?と言う感覚になったから。

    そんな田舎町の歪んだ狭い関係性の大人たちからでも、
    結季と言う、希望のような存在が生まれたことが救い。
    結季が大きくなって、望まなくても自分や周りに関する情報を知ってしまったとしても、残すべき文化・伝統と、残すべきでない因習を分けて考えて、嘆き諦めるのではなく、賢さと可愛さを失くさずに、新しい世代を作っていってくれるといいな。

  • 時間があったこともあり一気読み。
    そこまで面白いわけではないけど、淡々とテンポよく読みやすい。

    田舎の何とも言えない因習や人間関係。
    主人公に対してやったことはひどすぎるけどね。でもそれが現実なんだろうなー。

    ラストは・・・こうなって欲しかったような、つまらないような。

  • ミステリとしても、人間ドラマとしても楽しめる長篇。それにしても、往年の横溝正史を思わせる血縁関係と愛憎劇だった。

  • 面白くて一気に読んでしまった。
    閉鎖的で時代錯誤な町に翻弄された代助と真琴が可哀想で辛くて。
    翔一郎を殺した人物は誰なのかも気になるけど、やっぱり町の人々の冷たい閉鎖的な感じがびっくりだった。一番ひどいのは雄一郎だったけど。

  • 孤児院で育ち養子としてもらわれ鷹匠として第二の人生を歩み始めたが、弟殺しの容疑者として追い出されてしまう。弟が12年振りに遺体で見つかり、容疑をかけられた元恋人真琴の隠された真実を解き明かすが、そこにはさまざまなしがらみが出てくる。読んでて飽きのこない、また続きが早く読みたくなるそんな小説だ。遠田潤子はいい!

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著者プロフィール

遠田潤子
1966年大阪府生まれ。2009年「月桃夜」で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。16年『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベスト10」第1位、2017年『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位、『冬雷』が第1回未来屋小説大賞を受賞。著書に『銀花の蔵』『人でなしの櫻』など。

「2022年 『イオカステの揺籃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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