本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488429041
感想・レビュー・書評
-
これはカップリングなので一つづつ。
☆人でなしの遍歴:面白かったー。何回か殺されそうになった一人の男が、これまでに殺されてもおかしくないようなことをしてきた人を訪ね歩く、というなんとも奇妙な設定で、この男も憎まれても仕方ないことをやってきているのだが、なんだか読者はこいつを憎めない。贖罪の旅だからかな。また最後に待っている真相はかなり皮肉であるが、また幸せな終わりでもある。余韻に浸りたい感じ。
☆静かな教授:倒叙の長編という見ることの少ない形式。昔の作品だからといって侮れない。ガチガチかといわれればそうではないが、充分「ミステリ」であると思う。冒頭のつかみはとても巧みで、一気に物語に引き込まれる。そしてその捜査を通して、次第に明らかになっていく、というか肉付けされていく犯人と被害者という形式がすばらしい。またミステリの面から見ても、プロパビリティの犯罪、突飛な動機、それが明かされていく過程などなど充分楽しめる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示