亡霊ふたり (創元推理文庫 M よ 5-1)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 95
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488440213

作品紹介・あらすじ

「高校在学中に人を一人殺す」――自由の獲得という夢を叶えるため、殺人願望を抱く高橋和也。「廃校の亡霊」に導かれるようにして彼が出会ったのは、名探偵志願の同級生だった。彼女を最初の殺人対象に決めた和也は、「探偵に必要なのは謎に遭遇する能力」と嘯く彼女と行動を共にし、謎とも言えない謎を追っていくが……。自在に作風を変えつつも、シニカルで鋭利な文章は一貫してきた著者による、鮮烈なボーイ・ミーツ・ガール!

感想・レビュー・書評

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  • 名探偵(志望)の女子高生と、ストイックでボクシング部所属の男子高生の、一見すると探偵バディ小説。だけど探偵は謎を求めて迷走し、バディは実は探偵の殺害を目論んでいる。そんな緊張感をはらんだ作品です。
    ちなみに本作は詠坂作品のいろいろな要素が出てきます。過去作は読んでおいたほうがいい。最低でも遠海事件は読んでおいたほうが楽しめると思います。

  • もう少し奇抜な展開かと思っていたが、ありきたりなストーリー。現実的ではないがどこかで観たような展開とミステリ的にも驚きのないオチ。読み易いが厨二病的な心理描写にも付いていけなかった。

  • とても楽しく感心しながら読んだのだけど、締め方はなんだかな〜と残念。いろんな面で厚みがあり奥深い小説であるとは思うのだが、あの終わり方だと結局凡庸な青春ヘテロカップル(バディ)もの(のエピソード0)になってしまうのではないか。高橋はあのままズルズルと若月ヨーコを殺せずにバディ関係を続けてしまう未来しか描けない。そして、まさにそう思わせるための物語なのだとしたら私は本作を嫌いと言わなければならず、それはとても哀しい。殺すか、逆に殺されるか、第三者に先に殺されてしまうか、とにかく他の着地が見たかった。

  • 久しぶりに聞いた、月島凪

  • ミステリ小説というよりは、ライトノベル風の軽い文章と、「名探偵とは」というミステリ的なテーマをあわせもった、名探偵と殺人者に憧れる男女二人の青春小説。
    前もって月島凪シリーズは読んでおいた方がよい。

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著者プロフィール

1979年生まれ。2007年、カッパ・ノベルスの新人発掘プロジェクト「Kappa‐One」に選ばれ、『リロ・グラ・シスタthe little glass sister』でデビュー。クールな文体で構成される独特の世界観と、本格マインド溢れる謎解きがミステリ通の熱い支持を受けている。

「2022年 『君待秋ラは透きとおる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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