- Amazon.co.jp ・本 (652ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488455019
感想・レビュー・書評
-
久しぶりに目にする音楽用語に頭をフル回転させて読みました。
婚約者を誘拐されたピアニスト。
誘拐犯は、ピアニストが“封印”している曲の演奏を求めてきてー
作品名の「大いなる聴衆」の意味を知ったときは作中の人物にひどく腹が立ちました。
犯人も最後の方まで分からなくて、引き込まれるように読みましたが、読者が知りえない情報が後から出てくるので謎解きが好きな方にはオススメできません。
もう少し、伏線を張った書き方だったら面白かったのになぁ、と残念に思います。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とても面白いミステリだった。良く出来たプロットはもちろん、生々しく描かれる人間の姿が印象的。一体何が悪かったのか、誰のせいなのか……悪意はなくても悲劇は生まれる。悪意がないからこそ。人は人の気持ちが分からないのに共感したり違えたりするから、だから関係は、つながりは不思議でややこしい。彼には決して悪意はないのだ。
-
調律師 ピアノ
-
ミステリー展開よりも音楽に対する、演奏家、そして聴衆としての
-
かなりの長編ではあるが、その割りに途中で間延びすることなく、緊張感を持って読めた。
「ハンマークラヴィーア」という響きが頭の奥に残る。 -
クラシック音楽を題材にしたミステリー。
ピアニスト、その指導者、そのマネージャー、調律師、声楽家、音楽評論家、画家、
そして地方のイベンター、等が登場人物。
いきなり起こる誘拐事件を軸に話は展開していく。
人間ドラマ・・・それもかなりドロドロな・・・が中心の展開。
どうしてもそちらに考えが及んでしまうため、ラストの謎解き部分に意外な感じが。
読後によ〜く考えて見ると、犯人はあからさまに怪しい登場人物なのだけど(^^;)。
ボリュームはあるけど、それなりに読み進めやすい佳作。
クラシックに造詣の深い人は、更に楽しめるかも。 -
2006年6月13日読了