團十郎切腹事件―中村雅楽探偵全集〈1〉 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488458010

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすいということはすごい美徳!!

    食事中に一篇(行儀悪い)、寝る前に一篇、口直しに一篇…。
    長さがちょうど良いので、忙しい平日にオススメ。
    内容も、時代が時代なので、古さを感じてしまうかな?と思っていたけど、実際そんなことはなかったです。
    確かに文章や、登場人物の考え方・行動に「古さ」を感じることはあったけれど、それはそういうものだと思えば気にはならないし。
    歌舞伎は全然知らないのですが、歌舞伎のストーリーについても話があったりするので、ちょっとかじれたりして、そういうところも楽しい。

    上記のように、ちょっとした読書にあまりに便利な本なので、読了するのが勿体ないと思っているところです(笑)


    しかし…捜査内容漏らしまくり、一般人がいろいろなところに首突っ込みまくり、現代じゃありえないよなあ。探偵も活躍しにくい時代ですねえ。

  • 貴重な歌舞伎界を題材にしたミステリー

  • これぞコージーミステリ。本当に上品で、でも甘くなくシビアで、しっかりと読ませる短編連作。老成した歌舞伎俳優から聞き書きをして記事を書いている東都新聞の芸能記者竹野を狂言回しに据えて中村雅楽という架空の歌舞伎役者を主役にした珠玉の連作ミステリ。殺人事件もなかにはありますがそれよりも日常の恋愛沙汰のもつれだったりライバルの人気のあるのを妬んだいたずらだったりと、そういう細かい謎を鮮やかに、さらになぞ解きの際の当事者たちの気まずい思いを最小限に押さえながらさばいてゆく手並みは本当にスッキリと育ちの良い感じで、読むと身になる感じがします。文庫だと片手で持って読むのに少々重たいですが、とても面白かったです。歌舞伎に親しんでいるととても楽しんで読めますが、歌舞伎を特に知らなくても、何の苦労もせずに楽しく読めます(むしろ歌舞伎に興味を持つ入口になりそうです)。

  • なかなか楽しい時間をくれた本でした。ミステリとしてはさすがに時代を感じる物もありますが、話が全部芝居に絡んでいるので お芝居好きにはたまりません!たとえば、密室もののミステリを読むとその建物の薀蓄みたいなのが挟み込まれますよね、その薀蓄部分がぜ〜んぶお芝居の事なんですもの う〜ん楽しいぞ(笑)そして探偵役の老優 中村雅楽の語り口が粋で素敵!美しい日本語に触れらます。

  • 古き良き探偵小説。江戸川乱歩に薦められて書いたのが始まり。著者は元々演劇分野の論者+探偵小説ファン。
    主人公の探偵/歌舞伎役者中村雅楽はエラリー・クイーンのドルリー・レーンが模範らしい。ありがちな捜査当局と探偵との確執もなくなんだか妙に和気藹々とした風情。

  • 080601

  • ミステリとしては多少牽強付会と言った印象を受ける作品もある。
    が、構成の優雅さや探偵役の中村雅楽の魅力などは素晴らしい。
    作品の背景が50〜60年代であるというのもあるのかもしれないけど。
    中身では、やはり表題作の「時の娘」的な趣向が流石。
    後半に行くにしたがって、だんだんと切れ味が増してきているので、次が楽しみ。

  • 表題は第42回直木賞受賞作品 この頃の直木賞ってすごかったんだな、と感じた1冊です

  • 面白いです!続きも読みたい〜♪

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