- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488459017
作品紹介・あらすじ
元刑事でフリーライターの柚木草平は、雑誌への寄稿の傍ら事件調査も行なう私立探偵。今回もち込まれたのは、女子大生轢き逃げ事件。車種も年式も判明したのに、車も犯人も発見されていないという。被害者の姉の依頼で調査を始めたところ、話を聞いた被害者の同級生が殺害される。私生活でも調査でも、出会う女性は美女ばかりで、事件とともに柚木を悩ませる。人気シリーズ第一弾。
感想・レビュー・書評
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私立探偵・柚木草平シリーズ1作目。
おしゃれなタイトルに惹かれて読んでみました。
元刑事の柚木草平は、フリーライターで探偵もしている。
どこかのんきなタッチで、次々に登場する美女に振り回されつつ、何となく事件の真相に近づくという話。
気楽にするする読めます。
草平は妻子ありだったが、別居して長い。娘の加奈子は小学生で、幼い娘にすら振り回されぎみな様子。
元上司のきりっとした美人・吉島冴子には密かに仕事を回してもらいつつ、実は大人の関係。
島村香絵という女性の依頼で、妹の事故死について調べることになります。
轢き逃げした車のことはわかっているのに、いまだに車も持ち主も見つからないという。
何か隠しているような姉は、かなりの美女。
妹の身辺を探って行く草平は、出会った女の子に話を聞いているうちに‥?
魔法を使っているのは彼女? いや、こっち?
‥みんなかも。
なんでモテるのかはっきりしないけど、好みの俳優を当てはめて軽やかで親切に振舞うところを想像すれば、ああそういうこと♪
著者は1950年生まれで88年デビュー。
感じはいいので、そのうち他の作品もトライしてみようと思ってます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の代表的シリーズの一作目。
なぜか美女とばかり縁がある元刑事のフリーライター兼探偵が、女子大生ひき逃げ事件の謎を追う。
ハードボイルド気取ったキメキメの台詞がコメディぽっくもあり、事件の暗さを和らげている。 -
何となくタイトルに惹かれて衝動買い。
不勉強でこの作者のことは知らなんだが、
いやこれは素晴らしく面白い(^o^
主人公は、元警察官のフリーライター...
の振りをして探偵で食いつないでいる男。
やたら女に惚れっぽいと言う弱点(?)があり、
また行く先々で美女にもてる(^ ^
当人はフィリップ・マーロウを気取っているのか、
小洒落た台詞回しが「大人の楽しみ」って感じで、
しかも根底のところで当人が「バカバカしさ」を
きっちり理解しているのが好感持てる(^ ^
事件の「依頼人」の謎めいた美女や、
二転三転していく謎解きの展開など、
主人公のキャラ以外もきっちり描き込まれていて、
「隙がない」大人向けエンタテインメント。
惜しむらくは、この人の読点の打ち方が
私にはちょっと気持ち悪くて...(^ ^;
趣味の問題でしょうが、これさえ気にならなければ
もっと手放しで楽しめたのになぁ...(^ ^;
でも続編もあるそうなので、ぜひ読もうと思います(^ ^ -
元刑事のフリーライターが、ある轢き逃げ事件の調査を行う。
主人公がハードボイルドぶって皮肉の利いた台詞を連発する、主人公がモテまくる、主人公だけど推理を外す、など、普通の推理ものとはちょっと違う流れが特色。
主人公のキャラクターには好き嫌いが分かれるかもしれないけど、話は若干ユーモアが混じりつつもしっかりしたミステリー。
主人公のキャラクターが嫌いでなければ、台詞の掛け合いなんかが楽しめて一気に読める作品。 -
女に弱いハードボイルド、と言った感じでしょうか。矛盾してるようなそうでもないような。ハリウッド的な「タフな私立探偵の元にブロンド美女」みたいなのとはまたちょっと趣が異なりますが。
なかなか小説だとその辺りが難しいところではありますね。言葉で「絶世の美女」といわれてもなんとなくイメージしづらい。立ち居振る舞いで美女らしいところが表現されているとしっくりもきますが。
そう言った意味では今回のヒロインは非常に魅力的に思えました。なにがどう、というわけでもないんですがどことなく。
最後の真相判明部分が若干駆け足に感じたのも、どちらかというと主人公やヒロインの人物描写に重きを置いている作品ってことなんでしょうかね?次回作も読んでみようかな。 -
ハードボイルドタッチな推理小説。
楽しく読めた。-
ハードボイルド、言葉の響きがかっこいいーっ♪( ´▽`)。
最近、推理小説の面白さを知ったので、是非こちらの本をチェックしてみたいです♪( ...ハードボイルド、言葉の響きがかっこいいーっ♪( ´▽`)。
最近、推理小説の面白さを知ったので、是非こちらの本をチェックしてみたいです♪( ´θ`)ノ。2012/10/18
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1990年の作品。当然携帯電話やネットのない時代なので主人公の捜査や生活もそれが前提となっている。読んでるこちらがその時代を知ってるいい歳のおっさんなので、瞬時に昭和〜平成初期に戻れるけど、今の若者には辛いのではないかといらぬ心配をしてしまった。電話ボックス?なに?
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フリーの記者をしながら、未解決事件の調査を行う柚木のところに女性が訪れ、交通事故として処理された妹の死を調べてほしいとの依頼をされる。何ということもない事故のようだが、事故車が見つからないなど不自然な部分が多い。
ハードボイルドなんだか、ミステリなんだか、それらを茶化しているのかかなり混乱する作品である。メインの部分としては、事件解決を目的としたミステリなのだろうが、証拠を押えて次々解決するでもなく、小学生からOLまで、数々の女性に振り回されて、核心に向かえない柚木を楽しむという作品である。
樋口有介の以前に読んだ作品に比べると、相当読みやすく、犯人探しなんかどうでもいいと思いながら読むのが正解であろう。犯人探しを主に読んでしまうと、古いミステリにありがちな、煮え切らないアレが待っている。「動機が弱い」
全体に、ハードボイルドのパロディーのような雰囲気が漂うのだが、テーマの一つが女に振り回されるのであれば、最初に神社にでも行って「女難の相あり」なんていうおみくじのシーンでも入れて於けばよかったんじゃないかな、などという編集目線で締め。 -
久しぶりに主人公の語り口調での綴られる本を読みました。ものすごく読みやすいです。主人公、どこかで見たような・・と思ってたら、シティーハンターの冴羽獠でした。それに気付いてからは頭の中で上川隆也が大活躍(笑)冴子は吉瀬美智子、香絵は仲間由紀恵、夏原佑子は小松菜奈と、想像力は止まらず、そういう面でも楽しめました。殺人事件の調査が軸のはずなのに、半分位は主人公と色んな女性とのやりとり、みたいな感じなのですが、気付くとちゃんと事件解決してました(笑)
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元刑事のフリーライタが,美女に振り回されつつ事件を解く。
事件そのものはともかく,雰囲気がいい。