- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488663346
作品紹介・あらすじ
月面で発見された宇宙服姿の死体は5万年前のものだった、という壮大な謎を端緒とする《巨人たちの星》シリーズ。三部作完結から十年、ホーガンが新たに筆を執った第四部では、架空戦争に敗れた惑星ジェヴレンが舞台となる。惑星全土を管理する超電子頭脳ジェヴェックスは、一方で人々を架空世界漬けにしていた。ある指導者による惑星規模の策謀が密かに進行する中、ハント博士とダンチェッカー教授は急遽ジェヴレンへと向かう。
感想・レビュー・書評
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控えめに言って、ものすごく面白かった。ありがちなようで、そこらの映画などとは比べ物にならない科学的複雑さがある。続きが楽しみです。
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30年以上前に書かれた話なのに今読んでも十分楽しめる。
あるかもしれないということと、人より遙かに優れた知性が人に助けを求めるかというところがちょっと気になるけれど。 -
ホーガンは、私たちに一々わかるように説明したりせず、目一杯想像させようとしてくるところが好き。
一冊でうんと長い時間楽しめる。
最終回も楽しみだー! -
「巨人たちの星」シリーズの第4部。内容はほぼ忘れてしまっていたので前3部を復習を兼ねて読み返してみた。ただあらすじがプロローグで説明されていたので、別に読む必要もなかった。
今回は「SFとファンタジーの違い」ということがテーマのようだ。不思議なことが起こったとき、どんなにあり得ないように思えることでも、世界を支配する法則に照らし合わせて説明することができるときそれはSFと呼ぶ。一方世界を支配する法則が存在しないあるいは無視するならばそれはファンタジーなのだそうだ。どらえもんの道具なんてその原理などほとんど説明もしていないのでファンタジーだろうし、作者もSFを「すこしふしぎ」の略称としているくらいだから、おそらくホーガンの主張は正しいのだろう。いずれにしてもSFとファンタジーに関するモヤモヤは晴れたような気がする。
1991年の作品であるが、翻訳も含めて古臭さが否めない。内容にしてもこの時代のなんというか科学でなんでも解決できて幸せになれるといった能天気さ、リバタリアニズムに対する過度の信頼、社会の落伍者に対する強烈なあてこすりなど無条件に肯定できない要素を多く含んでいる。共産主義の崩壊を目の当たりにしていたということもあるのかもしれないが、こんな時代もあったんだというくらいの認識でよいかもしれない。