地球の静止する日 (創元SF文庫)

制作 : 中村 融 
  • 東京創元社
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本棚登録 : 197
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488715021

作品紹介・あらすじ

綺羅星のごとき名作SF映画の数々の中から、知られざる原作短編を精選して贈る、日本独自編集によるアンソロジー。古典として愛されている表題映画の原作に加え、ブラッドベリが近年初めて公開した短編、スタージョンの手になる原作として伝説的に語られてきた中編などの本邦初訳作を収録。また、やはり初訳のハインラインの中編には、著者自身が撮影の舞台裏を明かした顛末記を付した。序文=中村融/解説=添野知生

感想・レビュー・書評

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  • いわゆる古典SFは、昭和50年代の小学生が図書館で読むようなやつを当時ちらほら読んだ程度で、未開拓といえる。
    古典故にSFのキモともいうべきセンス・オブ・ワンダーを文字通り感じることは初読でも稀だ。時に思わぬ発見をすることもあるが、概ね、より新しい創作作品のタネ本、元ネタ、そういうものを見出したことに喜びを感じることになる。

    全く違う角度から興味を覚えて、思わぬ成果を得ることもある。本書についてはOVA版Gロボのサブタイトルだなあという観点から着手して、「クラートゥ・バラタ・ニクタ」という、『宇宙英雄物語』のクライマックスの元ネタに出くわすことになった。登場するロボット、その名もゴートはすたーらーくの支店長ゴートの元ネタだろうし、ひょっとするとザクというかモノアイのイメージソースであるかもしれない。

  • 蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか

  • ブラッドベリやスタージョンなど映画原作の以下6篇からなる傑作短篇集です。

    ・趣味の問題:レイ・ブラッドベリ
    ・ロト:ウォード・ムーア
    ・殺人ブルドーザー:シオドア・スタージョン
    ・擬態:ドナルド・A・ウォルハイム
    ・主人への告別:ハリイ・ベイツ
    ・月世界征服:ロバート・A・ハインライン

    例えばハリイ・ベイツの「主人への告別」は映画「地球の静止する日」の原作のようですが、残念ながらこれらの映画はどれも見たことがありません。とはいえ、映画を知らなくても楽しめる作品ばかり。
    「ロト」がとにかく傑作。主人公ジモンの最後の決断には正直驚かされました。確かにそれまでの経緯を踏まえると、その決断に至ることは予想できたのかもしれませんが、まさか本当にそうするとは…といった思い。結局ことの発端が何なのか、娘のエリカがどうするのか、その後の行く末にかなりの不安を感じるところも想像を掻き立てられておもしろい。読めてよかったと思える一作でした。
    他には「殺人ブルドーザー」が衝撃的。その名の通り、意識を持ったブルドーザーが人々を殺していくという作品なのですが、スタージョンが描いたというところにびっくり。これまで読んだ彼の作品には幻想的なイメージが強かったので、こんなB級映画というか、エンターテイメントな作品を描くとは思っていませんでした。

    古い映画も多いようなので中々みる機会はなさそうですが、とりあえず「地球の静止する日」ぐらいは見ようかと!

  • 1950〜60年代のSF映画原作を集めたもの。
    宇宙人との邂逅モノは、平和的な筋が特徴的。なかには殺人ブルドーザーのような、厄介なシロモノもあるが。
    冷戦期、せめて宇宙人は平和的であってくれ、という願いもあるのか。

  • 映画の原作SF短編集というテーマもの
    総じてやや無理やり感

    レイ・ブラッドベリ『趣味の問題』
    主題がありきたり過ぎ作者の持ち味も出ていない習作

    ウォード・ムーア『ロト』
    映画を見せられたひとはゲンナリするだろう名作
    続きは見たいような見たくないような
    アイデアだけでなく描写も楽しい

    シオドア・スタージョン『殺人ブルドーザー』
    作者が楽しんで書いている感が伝わる建機バトル
    こういうのも書けるのね
    『ブラストドーザ―』とか『ぶちぎれ金剛』ね

    ドナルド・A・ウォルハイム『擬態』
    可もなく不可もないクラシックな短編

    リイ・ベイツ『主人への決別』
    この落ちはどうなんだ……
    内容があまりないが雰囲気は悪くない

    ロバート・A・ハインライン『月世界征服』
    うーんルナティック
    作品自体はなんてことないが
    撮影始末記とセットで狂った情熱とユーモアがやはり好き

    『ロト』が小説として
    スタージョンとハインラインがファンならというところか

    「遠くで見守る群衆は、恐ろしいことは起こって欲しくないと願っていたが、何かは起こって欲しいとは思いながらもいつでも逃げられるようにしているのだった。(P264『主人への決別』より)」

  • 地球の静止する日―SF映画原作傑作選 (創元SF文庫)

  • "ちょうど、古典的SF映画「地球の静止する日」のリメイクが公開されるような時期に手にした本。映画のリメイクは、主演がキアヌ・リーブスさんで邦題がちょっとかわって「地球が静止する日」。この本は映画の原作となった小説5編を集めた本。
    私は、時々SF小説を読むように心がけている。短編が中心だ。SF小説には、地球での常識ではない世界が自由奔放に描かれているものも多々ある。そうした作品から、新しい視点を得たり、発想を得ることができると考えている。好きな作家は、ロバート・シェクリさんなのだが、あまり日本語にはなっていないようだ。ちょっとした息抜きにもなるお勧めの作家だ。"

  • 殺人ブルドーザーの翻訳ひどくて何やってるかわかんないとこが多すぎた。

  • [ 内容 ]
    綺羅星のごとき名作SF映画の数々の中から知られざる原作短編を精選した、日本独自編集によるアンソロジー。
    有数の名作として愛されている表題映画の原作に加え、ブラッドベリが近年初公開した短編、スタージョンの手による原作として伝説的に語られてきた中編など本邦初訳作を収録。
    また、やはり初訳のハインラインの中編には、著者自身が撮影の舞台裏を明かした顛末記を付した。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 2014年8月5日イオンモール鈴鹿BF

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