逃げゆく物語の話 ゼロ年代日本SFベスト集成<F> (創元SF文庫)
- 東京創元社 (2010年10月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488738020
感想・レビュー・書評
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2011 1/24読了。Amazonで購入。
最近多い、@sakstyleのブログ(http://d.hatena.ne.jp/sakstyle/20101213/p2)を見て買った本。もともとは「マルドゥック・スクランブル"-200"」目当てで買ったのだけど、他も面白かった。
大森望自身のあとがきにもあるが、ラノベ出身作家がけっこう含まれている、というのが興味深い。
古橋秀之の「ある日、爆弾が落ちてきて」はずっと気になっていて読まずにいたのだが、これを読んで電撃文庫版も買おうかと考えている。
異なる作家の短編(それも刊行済み作品を多く含む)をまとめた本ってあまり読んだ覚えがなかったのだが、色々な作家に出会えるのは有り難い、ということにこの本で気付いた。
たぶん『ぼくの、マシン』も買う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の2000年以降のSF短編集。
SFらしい短編を読みたい!と思って手に取ると、少し期待外れかもしれません。SFらしいものから、そうでないものまで、多様な12編がおさめられていました。
値段分の読後感はありました。 -
00年代の日本短編SFの精華、時間・奇想編。恩田陸/三崎亜記/乙一/古橋秀之/石黒達昌/津原泰水/森岡浩之/山本弘/北野勇作/小林泰三/牧野修/冲方丁の作品を収録
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収録された作品の中では、山本弘の「闇が落ちる前に、もう一度」が面白いが、それを読むなら山本弘の短編集「闇が落ちる前に、もう一度」を購読するという選択肢もある。
と書いてしまうほど、その他の作品が惜しいものばかり。
三崎亜記の「彼女の痕跡展」、森岡浩之の「光の王」なんかは、もう一息!って感じなんだが、どうにも満腹感が足りない気がした。 -
「逃げゆく物語の話 逃げゆく物語の話 ゼロ年代日本SFベスト集成<F>」大森望 編
SF短編精選集。特になし。
2000年代(00〜09)に発表された日本SFから、選りすぐりの12編が収録されています。
対になる「ぼくの、マシン <S>」の方はメカ系、本作は物語系。
個人的に世界観に言及したSFが好物なのでこちらから手に取りました。
収録作は、もちろんどれをとっても面白い!
恩田さん、泰三さん、三崎亜記、乙一あたりはお気に入りだとしても、
それ以外で、北野勇作『第二箱船荘の悲劇』、石黒達昌『冬至草』もかなり好きでした。
巻末にゼロ年代SFの概況がまとめられていて、これから手を着けていきたい作品の指標におおいに参考になりました。
というか、読みたいのばっかりだ…。
短編集ということで☆4つですが、個々の作品は限りなく面白かった。です。 -
どれも面白かった。中でも「闇が落ちる前に、もう一度」「マルドゥック・スクランブル“-200”」「逃げゆく物語の話」がよかった。
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「本巻には、現代を舞台にした“すこし・ふしぎ”系の物語を軸に、幻想小説や寓話系のものも含め、時間を扱ったSFや、世界の成り立ちをめぐる奇想小説を収録しました。現代SFの豊かな広がりと多様性を示す12編をお楽しみください。」──大森望
……ということで、「SF=すこし・ふしぎ」系の話を集めたこちらの一冊の方が、知らない人を洗脳するには向いているかもしれないと思った。実際、収録されている恩田 陸さんの「夕飯は七時」を音読教材として使ってみたら、小学五年生の生徒たちがげらげら笑って音読してくれたし、で(笑)
個人的な好みをあげるとレビューとしてふさわしくなくなってしまうのでぐっとこらえるけれども、SFというカテゴリーがこれだけ多くの多様性を、まだ、含むことが出来るのであれば、SFの未来は明るいな、と思った。それこそ60年代スペースオペラが描く、底抜けに明るい「未来社会」のように。 -
ゼロ年代のベストSFアンソロジー、”すこし・ふしぎ”編。コアなSFを収めた<S>の巻に比べると、こちらではSFの多様性が楽しめ、やっぱりどれもが面白い!!。
石黒達昌「冬至草」、津原泰水「延長コード」、北野勇作「第二箱船荘の悲劇」、牧野修「逃げゆく物語の話」がお気に入り。
巻末の「ゼロ年代日本SF概況」も嬉しい。 -
北野勇作がTwitterで「問題児組です」とか言ってたけど、津原、北野、小林、牧野の4作により締めは圧巻としか言いようがない。
収録順序がすばらしいです。
おのおのの個性がわかるアンソロジーです。
個人的にはこっちの方がSFっぽい気がするけど、まぁそれは人それぞれでしょう。 -
2010-11-08 購入