- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488747039
感想・レビュー・書評
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しょうもない(褒め言葉です)物語から、しっとりする物語まで、幅の広い作品が多く楽しめました。ちょっと期待しすぎた感じもありますが。。
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「盤上の敵」と「ヨハネスブルクの天使たち」を読んだことがあって宮内悠介ってガチSFかと思ってたらこんなんも書いてるのね。何となく昔の清水義範っぽさを感じたり。
「トランジスタ技術の圧縮」一発目にコレ、そう言う本なのねと言う方向性伝わる。「世にも奇妙な物語」でやったって聞いたけど、コレ映像化したところで小説で読むのに加わるところあるんかな?
「文学部のこと」変な子が排除されずに何となく受け入れられるとか文学部あるあるかと思って読んでたらどこ行くん?いや、オモロいけど。
「アニマとエーファ」ロシアなり中国なりっぽい革命史小説にロボット作家、要素盛りだくさん。
「エターナル・レガシー」「盤上の敵」があるから囲碁小説と思って構えて読んでたらキレイに外された。
「夜間飛行」飛行機の操縦とかナビとかが実は機械ってのはありがちやけど、そこからクルクルひっくり返してくれて気持ちいい。
「弥生の鯨」これも見た感じの舞台に何を乗せてんの?と言う不思議なシロモノ。
「クローム再襲撃」元ネタがドンピシャで一番分かりやすい。いや、春樹ネタなんてそれこそ掃いて捨てるほどあるし、その山の中で抜けてるかと言うと微妙と言うか、この枠で抜けるってどうしたらええのか分からんのやけど。
「星間野球」この本の中で一番ドタバタSF。星新一とか初期の筒井康隆とか懐かしい感じもありつつ。 -
世にも奇妙な物語で気になったので読んでみた。完全に理解できたのがトラ技と今日泥棒くらいしかなかったし、トラ技すら映像で一回見てたから理解できただけなのかもしれない…なんか全体的に難しく感じた。
でも読み進めていけばわからないなりにグッとくる部分もあったし文学部、アニマとエーファ、エターナルレガシー、エラリー・クイーン数が特に好きだなと思った。
作者の文学やミステリーやAIへの愛情みたいなものを漠然と感じられて良かった。
わからないなりに伝わってくるものがあったし、そこに感慨があったので好きなタイプの小説でした。私が頭良くて尚且つ色んなこと知ってたらもっと楽しめたかもな。
クローム再襲撃が一番入り込めずに終わったけど春樹のパン屋履修したら何かわかったりするのかな… -
「宮内悠介バカSF短編集」とも呼ばれるらしい。その名に恥じぬ内容である。表紙の「メロスは激怒した」にやられて読み始め、一気に読んだ。ただのパスティーシュとも違う。多様なバカさがすばらしい。
「クローム再襲撃」はタイトルがすべてといっていい。ギブスンにしてムラカミ。80年代が込み上げてくる。
「トランジスタ技術の圧縮」も懐かしい。トラ技ではないが、私は往年のMacLife誌を圧縮していた。QuickTime技術が発表され、adobeが後にPhotoshopとなるDigitalDarkroomというアプリを出していた頃だ。アイロン派だった。やがて圧縮するまでもない薄さになっていったのは広告メディアの興亡史そのものだったろう。 -
ナンセンスSFが多いが楽しめた。
表題作や、トランジスタ技術の圧縮など、だから?と言われればそれまでの内容を軽い会話の応酬で面白く見せてくれる。
ミステリ作品にありがちな間取り図、いいよね。
長編読んだあとの箸休めとしてオススメ。 -
最高!
あとがき もいいね
あのシリアスな作品を書く人が!と、まんまと思わされました
クスっと笑えるところが満載で楽しい -
面白いSFミステリ。頭のいい人が真剣に巫山戯る。中表示のところのあらすじではない文章からして楽しい。この定型をここに。後世の人はこれもこの時代の文化(深い意味はまったくないが)だと何かで知るのだろうか。
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宮内悠介バカSF短編集。(解説より)
いいえて妙だ。
あっと驚く展開だったり、バカだなーっと苦笑したり。
いろんな要素がてんこ盛りでおもしろかった。 -
バカSF系。
『トランジスタ技術の圧縮』
『法則』
『スモーク・オン・ザ・ウオーター』
『星間野球』
が面白かった。