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- Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
- / ISBN・EAN: 9784489020049
作品紹介・あらすじ
この小さな本は多変数解析学の教科書であるが、とくに、概念や方法が微妙で、初等的な段階では厳密にやりぬくことの難かしい部分に主眼をおいた。本書で採用した方法は、高級な数学の現代的方法を初等的に書きなおしたものである。ストークスの諸定理がどれも証明はやさしく、定義や定式化が難かしいというのにはもっともな理由がある。この定理の発展史が示すように、一見たくさんの難かしい結果と見えるものは、実はたったひとつの単純な原理だったのである。いろいろな定理の証明は、実はこの仮面を剥ぐ作業にすぎない。この1冊をじっくり読み通すことで、大学教養の微分積分・線型代数に続く新しい数学のスタイルが堪能できる名著。
感想・レビュー・書評
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Spivak先生の「CALCULUS ON MANIFOLDS」の日本語訳の新装版.ユークリッド空間の集合を簡単におさらいした後,微分積分をどんどん抽象的に落としこみ,最後は多様体における微分積分に入る.後半はつまるところ,ストークスの定理を理解するために準備している,と言い換えることができる.
まえがきによると,大学1年程度の微分積分や線形代数が分かっていればOKとのこと.確かに集合での記号にさえ抵抗感がなければ1/3くらいまでは演習問題も含めてすんなり読める.が,フビニの定理や1のC∞分解あたりからは,独学だと厳しかった.ストークスの定理がいかにすごいか,ということだけはよく理解できた気がする.
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