齋藤孝先生が選ぶ 高校生からの読書大全

著者 :
  • 東京堂出版
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本棚登録 : 316
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784490210743

作品紹介・あらすじ

見開き2ページ読んだだけで豊かな読後感と名著の知識を得られる。歴史、文学、政治哲学、経済、人生論、思想、日本文化など幅広いジャンルの作品を網羅(180冊)。古典作品や哲学書を読破するのはハードルが高くてたやすくはありません。本書を入り口として作品の魅力に触れ、日本と世界の名著名作をみずから読むきっかけにもなる。学生から新社会人まで幅広くおすすめできる、齋藤孝さん渾身の一冊。調べ物学習にもおすすめ。

感想・レビュー・書評

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  • 『君たちの前には2つの人生があります。読書をする人生としない人生。知性と教養に溢れた人生を歩むための180冊』
    高校生から大人まで、筆者の考える必読書の選りすぐり180冊が掲載されています。
    1冊ごとに筆者の簡単な解説と感想が掲載されており、それを読むだけでもためになります。
    難解で読みにくいところも踏まえて楽しめ!というのがまた新鮮でした。
    気になった書籍をいくつかピックアップしたので、時間のあるときに読んでみようと思います。

  • 感想
    深遠な古典世界への入り口。古典なんて名前と内容しかわからない。そうではない。作者の息遣いを感じ、思いを感じる。今も昔も考えることは同じ。

  • 「見開き2ページ読んだだけで豊かな読後感と名著の知識を得られる。歴史、文学、政治哲学、経済、人生論、思想、日本文化など幅広いジャンルの作品を網羅(180冊)。古典作品や哲学書を読破するのはハードルが高くてたやすくはありません。本書を入り口として作品の魅力に触れ、日本と世界の名著名作をみずから読むきっかけにもなる。学生から新社会人まで幅広くおすすめできる、齋藤孝さん渾身の一冊。調べ物学習にもおすすめ。]

    情報量が多く、メモしたいことたくさん、そして読んでいて楽しかった。が、この読書大全を読むのでいいかも、と思う本も多かった。「読みにくいが、実はこういうことが書いてあるんだよ」と齋藤先生が教えてくれる。ということはその本はやっぱり読みにくいのだろう・・。なぜ読み継がれているのか、なぜ人の心に刺さる本なのか、その時代、その国で、どのように読まれてきたのか、現代の私たちが読むとどう感じたり学ぶことができるのか?それも齋藤先生が教えてくれる。ありがたや。

  • 若い人がこの本をとっかかりにして、面白い本への入口になると良さそう。もちろん、大人にとってもそれは言えそう。私にとってピンときた本は、気になっていて未読の『ホーキング、宇宙と人間を語る』。『The Catcher in the Rye』は日本語に直訳すると「ライ麦畑の捕まえ手」になるっていう点は気づいてなかった(センスが抜群)。

  • p.55 『日本永代蔵』井原西鶴
    どうすれば金を稼ぎ、財を成せるか?
    早起き、家業に励むこと、夜なべ、倹約、健康

    服薬の妨げとなる得を立つよう勧めています
    美食と淫乱、高級な絹物を普段着とすること、夜ほっつき歩くこと、博打・囲碁・すごろく、食事のときの飲酒、タバコ好き、予定のない京行き等々…贅沢は敵だ。

    世の中に借銀の利息ほど恐ろしきものはなし。

    p.77 『道をひらく』松下幸之助
    雨が降れば傘をさそう。傘がなければ、1度は濡れるのも仕方ない。ただ、雨が上がるのを待って、二度と再び雨に濡れない用意だけは心がけたい。雨の傘、仕事の傘、人生の傘、いずれにしても、傘は大事なものである。

    わからなければ、人に聞くことである。己の空に閉じこもらないで、素直に、謙虚に人の教えに耳を傾けることである。

    自分の仕事は、自分がやっている自分の仕事だと思うのはとんでもないことで、本当は夜中にやらせてもらっている。世の中の仕事なのである。ここに仕事の意義がある。

    p.125 『両手いっぱいの言葉 413のアフォリズム』寺山修司

    人間は、中途半端な死体として生まれてきて、一生かかって完全の下になるんだ

    涙は、人間が作る一番小さな海です。

    こうもり傘は、世界で1番小さな、2人のためのやねである。

    自分たちにしか通じない言葉を持つのが恋人同士である。

    街は、今すぐ劇場になりたがっている。さあ、台本を捨てよ、街へ出よう。

    賭博には、人生では決して味わぬ敗北の味がある。

    p.133 『楽しみは創り出せるものよ。今がいちばんいいときよ』ターシャ・テューダー

    これまでの人生は無駄だったなんて、どうして思う必要があるでしょう。そう思う人がいたら、残りの人生を、これまでの分まで楽しんで、と言いたいわ。
    残念ながら、人生を後戻りしてやり直す事は、誰にもできません。私も、間違いや失敗をたくさん経験しましたが、やり直したいとは思いません。

    もし、やり直せたとしても、その人生が今より良くなる保証は、どこにもないのですもの。

    p.141 『死に至る病』キェルケゴール
    可能性の鉄棒は、必然性の欠乏に存する。

    p.199 『生物から見た世界』ユクスキュル
    「マダニには視覚も聴覚もないが、嗅覚、触覚、温度感覚は優れている。そんなものには、机の上で暮らしているときは、ほぼ仮死状態で、ぼんやりしている。ところが、下を野犬が通りかかると、その肌先から出す酪酸の匂いや体温をキャッチして、次の瞬間には下に落ちる。そうして、野犬の上にうまく着地できたら、マダニは、その血をたっぷり吸う」

    ミツバチには「紫外線の環世界」があるし、コウモリには「空間を認識するための超音波の環世界」があるなど、生物にはそれぞれ独自の環世界があるのです。もちろん、人間だってそう。私たちがよく知っている。この世界は、あくまでも「人間の環世界」に過ぎません。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

齋藤孝の作品

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