教師1年目の学級経営

著者 :
  • 東洋館出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784491043487

作品紹介・あらすじ

1年間の仕事を見通して、学級経営の戦略を立てよう!


1日の生活をスムーズに行えるシステムは学級開き「2日目」につくる!

☞1日の生活の仕方を示す!

☞給食や掃除、当番活動、日直の仕方を示す!

☞面談やアンケートで自動的に改善が働く仕組みをつくる!

「仕事を、どのように進めたらよいのか分からない」。本書では、そんな悩みをもつ多くの新任教師のために、「教師としての心構え」「始業式前の準備」「学級経営4月の戦略」「5月以降の戦略」「学校行事の戦略」「保護者との連携の進め方」などをエピソードをもとに解説。数多くの「荒れたクラス」を立て直してきた実績をもつ著者だからこそ、誰でもできる具体的な手立てを提案した1冊。
 

担任としてできるだけ早く行うこととは?[本書より]

学級開きから1週間で、次のことを行います。

1日の生活をスムーズに行えるシステムをつくる

朝、子どもが来たら何をするのか。日直は誰がするのか。朝自習の課題プリントを誰が配るのか。掃除や給食当番は誰がするのか。それらを、教師がいなくても、「自動的に子どもたちだけでできる仕組み」をつくるのです。2日目には、一気に次のシステムをつくってしまいます。

①1日の生活の仕方を示す
②給食、掃除、当番活動、日直の仕事を決める
③自動的に改善が働く仕組みをつくる

さらに、「自動的に改善が働く仕組み」をつくります。若い教師ほど忘れがちなのが、この仕組みです。学級で生活していて、おかしなところがあったら、自動的にそのおかしさが教師に報告されて、改善がなされるようにすればよいのです。例えば去年までのルールでおかしなところがあれば、それを申し立てできるようにしておくのです。つまり、子どもが困っていることを把握し、それに対応するシステムをつくっておくのです。

①教師との個別面談の時間を定期的に行い、おかしなところがあれば報告させる
②アンケートを定期的に行い、学級の生活で困ったことがあれば報告させる

このようなシステムをつくるのです。その際のポイントは次のことです。

POINT:教師が意識していなくても、自動的に、改善がなされるような仕組みをつくる


[本書の構成]

第1章 心構え編 -「ほめて伸ばす」教師であれ-

第2章 始業式前の準備編 -最高のゴールを思い描く- 

第3章 学級経営4月の戦略編 -この1か月で勝負をかける- 

第4章 5月以降の戦略編 -スモールステップで少しずつ高める- 

第5章 学級経営その他の戦略編 -授業研究・集団指導・学校行事etc…- 

感想・レビュー・書評

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  • 1年間の学級経営の進め方を紹介してくれています。
    なかなか1年間を見通して学級経営を進めるのが難しいと思っていたところです。
    本書のすごいところは、1年間の学級経営を詳しく時系列に説明してくれるだけでなく、それが親身なアドバイス集になっているところです。
    こんな優しい、熱い先輩が近くにいてくれたらなぁと思える本です。後輩に紹介します。

  • 先輩教師からの具体的なアドバイス集です。
    1章から、そうだなあと実感できるアドバイスがたくさんもらえます。
    この本のすごいところは、どこから読んでも、有益なアドバイスを得ることができること。
    1年間の学級経営戦略もすごく学びが大きく、力のある教師は1年間をこう計画して、こう実行しているのかということを知ることができます。知るだけでもまったく意識が変わるはずです。

  • 4月から5月、長期休業明けの学級経営に絞って書かれており、具体的なイメージがつきやすい。具体的な事実というよりも、例示された事実に対して教師としてどのような考えを持つと良いのかが端的に示されており、読みやすい。駆け出しの一冊として最高なのではないかと感じるものであった。

  • とても丁寧に、1年目の学級経営のポイントを解説してくれる本です。もし1年目の教師がいたら、まずはこの本を読むことから始めたらいいと思います。1章を読むだけで、背筋が伸びてきて、教師として頑張っていこう!と思えてくると思います。
    個人的には、1年間の学級経営の時系列の取組の例がものすごく参考になりました。プロは1年間をこう展開するのだということが理解できて、糧になること間違いなしです。

  • 常に心に留めておきたい言葉がいくつかありました。
    「褒めるときは人格を褒める、叱るときは行動を叱る。」「指導は緊張と緩和のメリハリ」「長期休暇の後の指導は凡事徹底」
    教師としてやっていく上で基本の心構えが沢山示されており、勉強になりました。
    (ただ、第5章は若干の蛇足感が否めませんでした。)

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著者プロフィール

京都文教大学准教授

岡山大学大学院教育学研究科(理科教育)修了後、公立小学校教諭を経て、2013 年4 月より現職。教員養成課程において、教育方法論や理科などの教職科目を担当。「どの子も可能性をもっており、可能性を引き出し伸ばすことが教師の仕事」ととらえ、現場と連携し新しい教育を生み出す研究を行っている。文部科学省委託体力アッププロジェクト委員、教育委員会要請の理科教育課程編成委員などを歴任。理科の授業研究が認められ「ソニー子ども科学教育プログラム」に入賞。主な著書に『勉強ができる!クラスのつくり方』『教師1年目の学級経営』(東洋館出版社)、『実践アクティブ・ラーニングまるわかり講座』(小学館)、『なぜクラス中がどんどん理科を得意になるのか』(教育出版)、『本当は大切だけど、誰も教えてくれない授業デザイン41のこと』『本当は大切だけど、誰も教えてくれない学級経営 42 のこと』『WHY でわかる! HOW でできる! 理科の授業Q&A』『プロ教師直伝!授業成功のゴールデンルール』『子どもを自立へ導く学級経営ピラミッド』(明治図書出版)など多数。

「2022年 『できる教師の「対応力」 ―逆算思考で子どもが変わる―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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