心を育てる語り

著者 :
  • 東洋館出版社
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本棚登録 : 140
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784491047348

作品紹介・あらすじ

「教師の語り」は、時として信じられない力を発揮します。

それは時に心を変え、行動言動をも変え、生き方にまでも影響を与えることがあります。その「語り」の内容を探し、選び、磨き続けてきたこの15年間。子どもたちに渡せる語りのプレゼントストックは、200を超えました。その中でも特に反響の大きかったものを厳選し、カテゴリーごとにまとめて初めて世に送り出したのが本書です。子どもたちに合わせ、シーンに合わせ、ご自身の教育実践に合わせてカスタマイズしてお使いいただきたいと思っています。 そして、その中で「語り」のもつ力を存分に体感していただければ幸いです。きっと、言葉のもつ不思議な力に改めて気づくとともに、教職という仕事の価値を再発見していくことにもつながっていくでしょう。

(中略)

本書を手に取った方々とつながり、「言葉の力」、「語りの魅力」を共に追求し
ていくことができればこれほど嬉しいことはありません。全国津々浦々の学校において、教師から渡される言葉の贈り物、語りのプレゼントを子どもたちが大きな喜びと共に受け取る。そんなワクワクした未来を夢見ながら、筆を進めていくこととします。

(はじめにより抜粋)

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本書では、24の具体的な語りを通して、教師の語りの価値についても言及していきます。授業だけではなく、教師の「言葉のギフト」で、子どもたちの心を育ててみませんか?著者による実際の語りの音源も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 渡辺先生の語りが、エピソードを通して子どもの心にストンと落ちていくのだろうな、と容易に想像できた。ことあるごとに学級や生徒指導場面で使ってみたい。

  • 花は咲くさんが自身のクラスで行なっている語り集です。「勇気ある一歩を踏み出す語り」の章が最も心に響きました。語る種の収集をしていきたい。

  • 子どもへの語りでありながら、自分自身に語られているような感覚があった。
    自分はどうだ?できているか?そうといながら読み続けた。
    一つひとつの語りには具体的なエピソードや根拠が示されておりとても説得力があった。

    ただ、子どもがその語りを聞いて育っていくのはおそらく話し手である著者が実践できているからなのだろう。
    そうでなければうわっぺらの綺麗事になってしまう。
    子どもを変えたければまず自分を変える。自分を省みるという基本を改めて突きつけられた。
    まずは自分の生き方を見直し、本気で語り信じられるようになりたい。

  • 学級通信を書く際の参考にさせてもらってます。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50297466

    人の心を燃やすのはいつだって人の語りです。本書の内容を丸覚えして、語るだけでも効果は絶大です。(生命融合科学分野 大塚正人先生推薦)

  • 心を育てる語り。語りは価値の種まきだという視点がとても分かりやすい。学級経営において、より良い姿を子どもにイメージを持たせることは大切である。工夫なく「こうしましょう」と言うだけでは伝わらない。「AさせたいならBといえ」といったように、子どもに気づかせる・想像させるための有効な手段こそが語りである。
    また語れるかどうかは、教師の知識による。本書を通して「語るネタ」を知ることができたので、存分に活用したい。

    ○心に残った内容
    ・根を張るとは、文化ができるor習慣化すること
    ・あいさつは仲間の証拠
    ・笑うだけで元気に!NK細胞
    ・かしこくカッコ良くなるために
    ・目的と目標の違い
    ・他者は比較対象ではなく仲間
    ・人間と動物の違い 〜選択の自由〜
    ・他者の荷物を持つとパワーが出る
    ・天への貯金 〜陰徳〜
    ☆人間は、義務でやらなくても良いことがどれだけやれるかということが、人格に比例している。byイエローハット創業者 鍵山秀三郎
    ・恩の存在に知り気付いた時、感謝の思いが生まれる
    ・強みと弱みはトレードオフ
    ・大山のぶ代さんの声
    ・できている人と比べれば失敗、過去の自分と比べれば成功。人生は成功と大成功しかない。エジソンは約2万回失敗…というか成功した。
    ・心の鎖 苦手だから、できないから…

  • 大人の願いを語りかけるためには、その願いの価値や意味を伝えていくことが大切なのだと感じた。無意識、無自覚に教え込まれてきたことを、子どもたちにそのまま伝えない。思考停止におちいらないようにしたい。
    良いとされる行いについて、思わず「なるほど」と言いたくなるような語りをされている。それは、科学的な根拠を示したり、偉人のエピソードであったり、ご自身の体験談であったり、著者の膨大な知識や経験から紡ぎ出されたものだ。これを語れば子どもたちの心は育つこと間違いなし。
    と思ってしまう反面、そもそも、著書が本書で語っていることを僕自身が行動に移せているかは怪しい。そのような状態で本書に書かれていることをそのまま使うだけでは、いずれは子どもたちに見抜かれてしまう。やはり、僕自身が人として成長していくことが、一番の近道かもしれない。
    「子どもたちの心を育てる語りのためには、先生自身の心が育っていないといけませんよ。」と、謙虚にそして誠実に生きることを教えてくれる一冊でした。

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著者プロフィール

2006年北海道教育大学卒。同年より奈良県天理小学校にて勤務。2013年JICA教師海
外研修にてカンボジアを訪問。2016年グローバル教育コンクール特別賞受賞。2017
年北海道札幌市公立小学校にて勤務。国際理解教育論文にて東京海上日動より表彰。
2019年ユネスコ中国政府招へいプログラムにて訪中。JICAの要請・支援を受け
SDGs教材開発事業としてラオス・ベトナムを訪問。初等教育算数能力向上プロジェ
クト(PAAME)にてセネガルの教育支援に携わる。各地の学校にてSDGsの出前授
業を展開。著書に「学習指導の「足並みバイアス」を乗り越える」「生徒指導の「足
並みバイアス」を乗り越える」(学陽書房)、「心を育てる語り」「BBQ型学級経営」(東
洋館出版社)がある。

「2023年 『イラストで見る 全活動・全行事の学級経営のすべて 小学校2年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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