- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492223147
作品紹介・あらすじ
「世の中にタダのものはない!」「休日1000円ポッキリ」も「無料化社会実験」も、結局は国民全体が税金で負担するだけだ!高速道路を使う人も、高速道路を使わない人も納得できる、正しい考え方とは何か。
感想・レビュー・書評
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300252848 685.1-ミヤ
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確か、美濃部くんの推薦。
著者の主張は、高速道路は快適で高速で移動できるサービスの対価として支払うべき。
よって、
(1)サービスの水準に関わらず、償還主義で借入金の全額を償還するのは料金が高すぎ。
(2)高いサービスを提供しているのに、無料化するのは全くナンセンス。
(3)新直轄のような税金でつくる高速道路でもサービス水準が高ければ利用者から料金をとるべき。
なお、上下分離方式をとった新幹線が、結局本州会社の株式上場に伴い、廃止されて、本州会社に新幹線を譲渡し、それによって各会社のサービス合戦が始まったことを考えると、今の高速道路の上下分離方式が適当か疑問に思う。
少なくとも、もっと高速道路会社に自由裁量性を与えないと、民営化の意味がないだろう。
勉強し始めだが、高速道路行政は、自民党末期から民主党政権で混乱の極み。かえって悪くなっているような気がする。 -
(日経書評より)
「ただのランチはない」経済原則を指摘。高速無料化は、電車でいえば特急券をただにし、税金で穴埋めするというもの。これは、新幹線でいえばユーザも鉄道会社も望まないシナリオではないか。
道路会社の政府からの独立心の弱さとも映る。
東北の対象区間を通る車をただにした政策も、そのしくみの甘さから、遠回りして被災地支援と関係のない料金のがれをするトラックを続出させた。
趣旨の悪くない政策も、仕組みの甘さからモラルハザードをうむことを肝に据えておこう