- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492223369
感想・レビュー・書評
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今までの著書より柔らかいイメージ。
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あらためて食品添加物について考えさせられた。とらないに越したことはないが、それを避けて食生活を送ることもかなり難しいと感じた。
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食品の裏側という本を数年前に読みましたが、この続編が最近(2014.4)出版されたので迷わず購入しました。
この本から私は教えられることが多かったです。
食品添加物を使用した食品が問題というのではなく、それを実質的には私たちが求めてきた結果であることを理解しました。安全、安い、見た目も良い、腐りにくい等、多くの因子は両立できない様ですね。
毎日食べるものは、摂取量が少なくとも蓄積すれば体に悪影響を与えると思います。少し高くつくことがあっても、それができる間は使っていきたいと思いました。そのために諦めなければならないものもあると思いますが、自分の体は、特に口以外の私の内臓器官たちは、本物を食べたときには喜んでいるようです。
自分の体、また、子供たちの体を健康に保つためにも、可能な限り本来の食品を食べて生きたいものです。
以下は気になったポイントです。
・ハンバーグの原料となる肉は、鶏と豚に牛脂肪を加えたもの、牛脂肪を加えるのは、やわらかさを出すためと、牛肉らしい風味を出すため(p28)
・ハンバーグにいれる「カラメル色素」は、砂糖・でんぷんを焦がした後に化学処理された着色料、紅麹色素は、ベニコウジカビから抽出された赤色着色料(p29)
・ナポリタン風スパゲティには、トマトパウダーと酸味料等の添加物で色と味をつけるほうが安上がり(p31)
・ハンバーグに添えられたキャベツが時間が経ってもシャキシャキしているのは、次亜塩素酸ソーダで何度も洗浄するから、ビタミンC、風味なくなるが、いつまでもシャキシャキしている、これは加工助剤なので食品に残らないので表示不要(p36)
・見えない隠れた添加剤があるのは、添加剤の重複使用、一括表示、キャリーオーバー、加工助剤のため、実際の品目が表示されない、また製造者と販売者が同一の場合は表示ラベル不要、これに該当するのは、外食・持ち帰り弁当・店内調理ハンバーグ・ホテル・デパチカのばら売りなど(p39)
・コーヒーフレッシュは、植物油を乳化剤で白く乳化させ、とろみは増粘多糖類、クリーム色はカラメル色素、香りは合成香料、常温保管のためにPH調整剤(p47)
・ホイップクリームは、クリームの一部や全部を植物性油脂と乳化剤等の添加物で置き換えたものがある、牛乳にまぜるだけで簡単にホイップクリームが作られる粉末タイプは、植物性ホイップ用油脂食品である(p49)
・ホイップクリームをアイスクリームのように凍らせたものが、ラクトアイス、アイスクリームのクリーム部分を植物性油脂に置き換えている(p50)
・マーガリンは、乳脂肪を含まない食用油脂に水等を加え、乳化させた可塑性油脂で油脂を80%含むもの。油をマーガリンの半分以下にすると、カロリー半分となるので「カロリーハーフ」となる(p51)
・コンビニなどのサラダ、サンドイッチなどのマヨネーズは、「半固体ドレッシング」つまり、卵を安い乳化剤で置き換えた「マヨネーズもどき」サラダクリーミードレッシングは、水分が85%までで油脂が10-50%、つまり水で85%まで増量、脂分をマヨネーズの半分とすると「カロリーハーフ」となる(p53、54)
・ベーコン、焼き豚、鮭、牛タンの裏ラベルに「乳化剤」という表示があれば、肉などに注射した水分が固まるような処方をしている。乳化させた牛脂を注入すると、水は肉に入り、脂は肉の隙間に入り霜降り肉となる(P63)
・無果汁飲料の甘さは、シロップ(ブドウ糖果糖液糖)と添加剤で作る、酸味をつけるためには、クエン酸を使う。これに炭酸ガスを溶かし込むとサイダーができる(P68)
・オールゼロという飲料は、水以外にはまったくゼロで、水と添加剤のみといえる(P69)
・レモン飲料500MLにレモン70個分のビタミンC入りとあるのは、レモンにはビタミンCは少なく、あのすっぱさはクエン酸によるもの。70個分のビタミン(1.4g)は、合成ビタミンC(アスコルビン酸)を添加する(p71)
・野菜ジュースの原料はほとんど輸入、6分の1くらいの体積に濃縮されたものを冷凍して持ってきて、国内で水を加えて元に戻す(濃縮還元)香り、ビタミンC、ミネラルが失われるので添加物で補うこともある(p83)
・「はねない油」は、油の中にあらかじめ「乳化剤」を入れているので、水と油が仲良くなり、水がはねない(p86)
・インスタントラーメン1杯の成分表にある、油分は「脂質39.6g」から見ると、サラダ油の大さじ4杯、塩分は「ナトリウム3.8g」から換算すると、9.5グラム(1日分の量)に相当する(p127)
・賞味期限は、製造するメーカが決めるが、たいていはその食品が変質するまでの期間の3分の2を目安にする(p142)
・有機野菜が高い理由、選別・定貫・指定、の原則による。アビィーフードは勇気農作物の産地直送、伝統食品、添加物の不使用を貫いている(p189,191)
・ビタミン、ミネラル、食物繊維がとれる根菜類として、にんじん・里芋・レンコン・ごぼう、がよい。(p201)
・添加剤を減らすコツ、1)無駄買い(xxの素、タレ、ドレッシング)を減らす、2)薄味、3)みんなで食事(p205)
2014年5月2日作成 -
前作の「食品の裏側」が添加物にフォーカスが当たっていたのに対して、本作は、より広く「食品」そして「食べること」に焦点を当てて解説されています。僕たちの体のもととなる「食べ物」。その「食べ物」がないがしろにされてしまっている現代社会で、もう一度その本質的な意味合いについて考えさせられる内容でした。