エコノミストたちの栄光と挫折 ─路地裏の経済学・最終章─

著者 :
  • 東洋経済新報社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492394984

作品紹介・あらすじ

本書は、長銀エコノミストの歴史をたどりつつ、著者たちの調査がどの程度時代をリードしたかを検討すると同時に、著者たちが仕事を通じて考察した日本経済や産業の変化と、その時、活躍した一流エコノミストたちの見識を紹介しようとしたものだ。また、銀行エコノミストが具体的に何をしていたかを説明するために、著者の過去の仕事にも触れた。

感想・レビュー・書評

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  • 元長銀のエコノミストの歴史署
    なつかしい経済学の歴史。
    海外調査とか豊富にしていてうらやましい。

    P24軍需企業に大量の債権を持っていた興銀が課題に
    国策銀行で責任を問われるべきだったのに、日本の再建を担うことになった興銀

    P198難問に遭う
    エジプト、ナイジェリア、パキスタン、アルゼンチンなどを調査
    発展途上国が離陸できるかはその国の歴史がかかわっている
    植民地時代に徹底的に搾取された文化が粉々に破壊された国、中世のような階級社会が維持されている国、人工的に国境が定められたために民族紛争が絶えない国はいずれも発展は難しい

  • 日本を支えたエコノミストたち

  • 元長銀エコノミストの書いた自伝っぽい本。
    エコノミストの実情がリアルに書かれていて非常に面白い。

    一社員として会社に役立つ&会社が有利になるレポートを書かなければいけない側面。

    一エコノミストとして会社の利害を無視して、日本や世界の経済がどうあるべきかを論じたい側面。

    私は前者が当然多いものだと思っていたが、彼らが後者のようなレポートを中心に書いていることに驚き、感銘した。

    80年代の円切り上げ時には、ずっと反対論を展開していた大蔵省を無視し、賛成論をレポートに書いたところ、大蔵省から圧力がかかって、そのレポートは公開前に消されたそうで。


    それでも、彼らが信じる真実を描き続けようとしたエコノミストたちがかっこよく見えた。

    エコノミスト志望者は必見の書。マジでエコノミストになりたくなる。

    K.NAGAO

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著者プロフィール

竹内 宏(タケウチ ヒロシ)
静岡県立大学グローバル地域センター長
1954年、東京大学経済学部卒。日本長期信用銀行専務取締役・調査部長、長銀総合研究所理事長、(財)静岡総合研究機構理事長等歴任。東京大学講師、静岡文化芸術大学特任教授等兼任。長年の研究蓄積に基づき、アジア・日本経済を大局的に展望。著書に、『路地裏の経済学』、『経済学の忘れもの』ほか。

「2015年 『日系自動車メーカーの中国戦略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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