「嫌消費」世代の研究――経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492395219

作品紹介・あらすじ

強烈な「劣等感」をもつ新たな世代の誕生をレポート。賃金が増えても、消費を増やすことはない-独自の大規模調査をもとに、若者の「買わない心理」の深層に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 嫌消費の傾向性は世代をまたいで続いていると感じる。インフレ傾向を見せ始めてきたことでどう変わるのか考えてみたい。

  • 何か違う様な気がする

  • リソースがよくわからない。データの出どころはよくわかる。

  • ・コンパクトな消費スタイルが魅力的に映るようになると日本経済は縮小する
    ・ニューヨークタイムズ、世界不況への教訓として、日本の消費者がバブル崩壊後に学んだことが「節約」であると積極的に紹介2009,2,21
    ・嫌消費がバブル後世代固有の特性であっても短期的なトレンドの問題としてきめ細かな対応が求められる
    ・嫌消費は預貯金の増加によりリスクマネー潤沢、金融資産価値上昇にもつながる
    ・34〜39の大型消費世代になるまでの10年間で消費支出−6兆円55〜60まででは−35兆円
    ・上昇志向、他者志向、競争志向、劣等感
    ・共通した敗北経験:就職氷河期
    ・いつ誰が被害者になるかわからない、日替わりいじめ
    ・「とりあえず30歳までに1000万円貯める」
    ・年収200万円以下の割合が増えているが、無職で資産を持たない高齢者の増加によるもの
    ・「自分の預貯金が増えていくことが単純にうれしい」
    ・必要でないも
    95% 40インチ以上大型薄型テレヒ
    64% 持ち家
    45% 自動車
    ・バブル後世代の三種の神器
    ファッション、家具インテリア、食

  • 「消費を嫌う」という新しい現象のレポートで、深い考察にまでは至っていない。

    結論としては、今の時点ではバブル後世代はあまり消費をしないということしか分かっていないようだ。その原因はその世代が抱える劣等意識からくるものとしている。

    後半は「世代」という用語の解説に話がそれた印象。

  • 統計や調査を駆使して分析しているいて論理的に見える。$$今の嫌消費世代を劣等感から導いている点は納得できる部分もある。$$しかし、今の40代以降バブル前世代を良しとし、消費しない現世代をマイナスに見ている点はいかがなものか。$$$$

  • 「嫌消費」とは、収入に見合った支出をしないことである。そして、その現象を担っているのは、1980年代近辺生まれの「バブル後世代」だ。嫌消費の事実はどこにみられるのか。なぜ嫌消費なのか。彼らにどう対応したらいいのか…。こうした問いに対して、世代論に着目して明らかにしていく。企業や産業および経済の政策立案者にとって、嫌消費世代への対応や戦略を考えていく上で参考となる1冊。

    第1章 嫌消費の時代
    第2章 嫌消費世代の登場とプロフィール
    第3章 嫌消費の要因は世代特性か、低収入か
    第4章 世代論はどこまで有効か
    第5章 嫌消費世代のマインドと市場攻略
    終 章 未来の消費社会

  • ★本書を読む目的

    バブル世代の消費基準に疑問。
    いいものを文化的に残すためにも、
    価値と同等に支払うべきは、
    金持ち目線の消費基準ではないのか?
    消費しない若者の消費基準を知りたい。

    ★付箋(引用)

    p62
    「食べるために働く」という倫理観は、家庭でも学校でも失われていった。
    「借金は善、消費は美徳、もっと贅沢を知りなさい」と教えられた。
    ところがバブル崩壊によって(略)
    「借金は悪、地道にコツコツ働いて、貯金しなさい」と
    親に刷り込まれるようになる。

    →お金とのつきあいの価値観の変化

    P158
    みせびらかし消費は、みせびらかす相手が購入できないことが前提となる。
    相手が入手できないからみせびらかしになる。

    →バブル後世代は、他人からの評価を気にしながら消費する。
    みぜびらかし消費は、「限定品」とか?
    転売の定番キーワード。

    P202
    現代の日本は、消費に関して、バブル後世代が「勤勉と節約」を
    団塊の世代が「余暇と浪費」を代表し、両者の価値意識が鋭く対立している。

    →やはりという感じ。

    ★感想

    他にも、何をバブル後世代は購入しているかなども書かれていて商売のヒントに。
    世代論は、改めて面白いなぁと、その昔、仕事でマーケティングもどきのレポートを
    書いていたことを思い出した。

    ★実行すること

    ・扱う商品がみせびらかし商品になっているか?チェックする。
    ・自分自身の嫌消費体質への変換。(笑)→効果があるメリハリな消費基準を持つ

  • 経済成長が続いていた時代とは違い必要なもの意外は買わない。
    周囲が必要ないと思ってるものは多少必要でも買わない。

  • 主に1980代前後生まれの「バブル後世代」の消費したがらない理由なんかを解説している本。
    世代論なんかも歴史的な事柄を含めてかなり豊富。

    買わなきゃ買わないで「経済が回らない」と文句を言われ、買ったら買ったで「先を考えていない」と文句を言われ、
    現実にはあまり欲しいものもなければお金もなく、将来は不安しかないってのが実態な気がする。
    実際、あったらいいなあと思うものはいくらでもあるけれど、別にすぐに買わなきゃいけない物ってない。

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著者プロフィール

松田 久一(マツダ ヒサカズ)
(株)JMR生活総合研究所 代表
ジェイ・エム・アール生活総合研究所代表取締役社長、日本マーケティング研究所代表取締役会長を兼務。1956年兵庫県生まれ。1980年、同志社大学商学部卒業後、日本マーケティング研究所入社。情報家電産業及び食品、日用品業界でのリサーチ、マーケティング及び戦略経営の実務を経験。また、政府での委員会などにも参画し、自治体などで経済関係のアドバイザーを務めている。主著に『「嫌消費」世代の研究』(東洋経済新報社、2009年)、『「買わない」理由、「買われる」方法』(朝日新聞出版、2010年)他。論文多数。

「2013年 『ジェネレーショノミクス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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