デジタル資本主義

著者 :
  • 東洋経済新報社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492396414

感想・レビュー・書評

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  • 会社から貰ったので読んでみた。「日本の GDP が伸び悩む一方で、我々は(インターネットを中心とした様々なサービスの発展によって)ますます豊かになっているようにしか感じられない」という素朴な疑問から出発し、現代社会の経済発展を計るには GDP は不適切な指標であると説く。

    どちらかと言うと、GDP の成長 = 経済発展と定義した上で、我々の豊かさや幸せは "経済発展" では計れない何かに変貌していると言われた方が納得がいくが、いずれにしても Google Map 一つとってみても、Google が生み出している価値が広告だけではないことは明らかで、それを消費者余剰と生産者余剰として説明した部分は非常に良く書けている。

    未来予想の部分は、さすがに水晶玉の域を出ないので、可もなく不可もなく。個人的には、ユートピア的世界だろうがディストピア的世界だろうが、縮小均衡していくことは間違いないと思うけれど。

  • ・昨今のDXにより生産者余剰より消費者余剰が増えているという議論は、無意識に感じはしていたものの、言葉で聞くと目からうろこであった。
    ・未来の考え方でいくつかのフレームを提示してくれたのは、自らが将来を思い描くことの一助となった。

  • 20180430読了。
    経済的な話を数多くの引用や、比喩をもとにとてもわかり易く書いてあった。大きな話としては以下のような話。

    デジタル化が進み、音楽など価格の低下が起こり、顧客が支払っても良いと思う金額よりも大きく安価な金額で購入できるようになった。
    それにより、顧客満足度は上がったが、企業からすると余剰は少なくなってくる。

    今後、中長期的に経済が先細りしないように、顧客の支払意思額を上げるとともに価格をあげる必要もある。
    そのための付加価値として、パーソナライズなど顧客の主観的情報のインプットをうまく活用していくことが求められる。

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著者プロフィール

森 健(モリ タケシ)
野村総合研究所(NRI)未来創発センター、グローバル産業・経営研究室長
野村総合研究所(NRI)未来創発センター、グローバル産業・経営研究室長。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士課程修了。専門はデジタルを含むグローバル経営環境分析。共著書に『デジタル資本主義』(2019年度大川出版賞)、『デジタル国富論』(いずれも東洋経済新報社)、『グローバル・ビジネス・マネジメント』(中央経済社)などがある。

「2022年 『デジタル増価革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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