イノベーションとは何か

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492502273

感想・レビュー・書評

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  • イノベーションが発生する条件について、情報通信産業の事例を中心に議論を展開。特に、資金調達方法がイノベーションの発生に与える影響は、行動経済学の知見から見ても興味深かった。

  • 分かりやすいけど、情報通信産業に偏り過ぎ。バイオとか環境とか他の分野でも色々な形のイノベーションはありそうな気がするが。

  • 池田さんは、NHK出身の経済学者。

     過激な発言、もっともなんだけど、もうちょっと言い方ないのかな、というレベルの発言なので、よく、ツイッターとかブログが炎上するらしい。

     自分は、明確な論理展開が気にいっているが、あおきさんのように、マナーが悪いと指摘する人もいる。

     評価が分かれている人。

     シュムペーターが言っているとおり、イノベーションがないと、新しい段階での経済発展、社会発展が見込めないが、日本人は、均質的な社会体質でイノベーションが不得意と言われている。

     この本をよんでも、これが決めてという手法はないが、そもそもイノベーションにそういう常道はないのだろう。

    ①自閉症的なビル・ゲイツやスティーブ・ジョッブスのような、まったく別のフレーミングを創造できる変人が、最後まで思いこみを実現できる環境をつくることが大事。(p34)

    ②独創的なイノベーションの価値が高まっている情報産業では、日本企業のようなコンセンサスで意思決定を行うガバナンスが没落し、アップルなグーグルのように創業者が独断で決めて、彼が間違えたらつぶれるという19世紀型のオーナー企業の優位が顕著になっている。(p112)

     そういえば、ソフトバンクもユニクロも独裁者的なトップだね。

    ③進化ゲームを考えると、中途採用のような突然変異の確率が高くなると、雇用が流動化する可能性もある。そのためには集団内の淘汰圧を引き下げたり、集団を細分化したりして、変人が労働市場で生き延びる確率を高める必要がある。(p218)

     これは、マネージャーとしても注意したい。自分の言うことを素直にきく部下を集めるのではなく、くってかかってくるような勢いのある変人の部下を集めたい。

     というか、毎朝、一冊本を読む自分も十分「変人」か?(苦笑)

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著者プロフィール

1953年生まれ。東京大学経済学部卒業後、日本放送協会(NHK)に入局。報道番組「クローズアップ現代」などを手掛ける。NHK退職後、博士(学術)取得。経済産業研究所上席研究員などをへて現在、アゴラ研究所代表取締役所長。著書に『イノベーションとは何か』(東洋経済新報社)、『「空気」の構造』(白水社)、『「日本史」の終わり』(與那覇潤氏との共著、PHP研究所)、『戦後リベラルの終焉』(PHP研究所)他。

「2022年 『長い江戸時代のおわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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