グッチの戦略: 名門を3度よみがえらせた驚異のブランドイノベーション

制作 : 長沢 伸也 
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492502587

作品紹介・あらすじ

イタリア最強のラグジュアリーブランドは、なぜ3度もの危機を乗り越えられたのか!?
花の都フィレンツェへの地元密着経営、世界中を魅了するアルチザンの技、常に新鮮な“変わり続ける老舗”の本質をとらえる。

ジャッキー、バンブー、ホースビット、フローラ……
一目でグッチとわかるアイコンの数々が生まれた理由、そして、それをさらに進化させ続けてきたブランドマネジメントとブランドイノベーションに迫るグッチ分析の決定版!

――日本企業、特にものづくり企業はグッチに学ぶべきである。
そう言うと、「とても無理。我が社がグッチのようなラグジュアリーブランドになれる訳がない。そもそも日本企業には無理」と、賛同するどころか、強く否定される。
しかし、まだ百年と経っていない1921年に、人口36万人ほどの地方中核都市フィレンツェで創業したイタリアの地場産業かつ一族経営の企業が世界的なラグジュアリーブランドになったという「結果」を見て「日本企業には無理」と考えるのではなく、グッチが「何をやって」ラグジュアリーブランドになったかを学ぶべきではないだろうか。
以下の点は日本企業の参考になるだろう。
・戦争による創業直後の原材料不足、一族による骨肉の争い、救世主だった経営者とスターデザイナーの辞任という3度もの危機を乗り越え飛躍したこと
・地元・花の都フィレンツェへの密着経営
・世界中を魅了するアルチザン(職人)の技の重視
・常に新鮮な〝変わり続ける老舗〟であること
特に、コスト削減のため、アジアの国々に生産拠点を移して、労働力だけでなく職人技やノウハウまでが空洞化し、高品質の代名詞「メード・イン・ジャパン」を失いつつある日本のものづくり企業には、グッチの戦略は耳が痛いアンチテーゼになっている。
(「おわりに」より)

感想・レビュー・書評

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  • 重くて流し読みになってしまったが、経営学系の論文のような文章だった。イノベーター理論あたりの基本的なフレームワークの紹介もされているし、経営学に興味がある&GUCCI好きなら読んでみても良いかも。

    個人的には、ビジネスにも学問にも振り切っていない、経営学の中途半端な感じが苦手でじっくり読む気にはならなかった(理解が浅いだけかも知れないが)。

    ちょうど先月映画公開されてるから、時間があったら観たい。

    基本ミーハーだけどなぜかブランドだけは逆張りが発動し、VUITTONとGUCCIはあまり好きになれない。笑

    • ともひでさん
      この文章書きながらミーハーの語源調べたら面白かった。
      https://gogen-yurai.jp/miihaa/
      この文章書きながらミーハーの語源調べたら面白かった。
      https://gogen-yurai.jp/miihaa/
      2022/01/10
  • ラグジュアリーブランドとしてのグッチの歴史と戦略がわかる。
    デ・ソーレによる改革がとても重要だったようだ。
    ブランド購入をする市場として、日本は1国で全世界の10%強を占める。すごい。
    クチュリエとは、遠近画法に向かう建築家、形態を求める彫刻家、色彩に向かう画家、調和を求める音楽家、プロポーション(均整)の感覚を求める哲学者である。
    KERING 「家」「健康」を意味する言葉にingをつけた造語。

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著者プロフィール

早稲田大学大学院経営管理研究科(WBS)教授、工学博士、仏ESSECビジネススクールおよびパリ政治学院各客員教授。世界で2番目となるLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン寄附講座教授等を歴任、英文学術誌の編集委員・編集顧問、商品開発・管理学会会長、日本感性工学会参与(元副会長)。著書に、『ルイ・ヴィトンの法則』(東洋経済新報社、2007年)、『シャネルの戦略』(同、2010年)、『ラグジュアリー戦略』(翻訳、東洋経済新報社、2011年)、『ラグジュアリー&ファッション企業のマネジメント』(翻訳、東洋経済新報社、2013年)など。

「2022年 『究極のブランディング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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