最強のシナリオプランニング: 変化に対する感度と柔軟性を高める「未来の可視化」
- 東洋経済新報社 (2013年9月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492533369
作品紹介・あらすじ
企業の生き残りを図る上でも、長期の成長戦略を進める上でも、「環境の不確実性を理解し、将来起こり得る様々な変化に、柔軟に対応する構えを持つこと」が不可欠となっている。そのための有力な手法が、「シナリオプランニング」である。本書ではシナリオプランニングの手法とケースを紹介する。
感想・レビュー・書評
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少し仕事でシナリオプランニング(シナプラ)について
理解する必要性が出たので、ささーっと読んでみました。
さすがコンサル会社の出している本というか、
しっかりとしたフレームワークに沿って、
シナプラの説明がされていて、かつ事例(ケース・スタディー)も豊富。
この本を読めば、シナプラというものがどういうものなのか、
しっかり理解できることと思います。
ただし、この本も厳密に同じやり方で
シナプラを使っているようではないみたいで、
ローカルルールというか、ケース・スタディーによって、
やり方が若干異なります。
すなわち、シナプラといっても画一されたやり方がある訳ではなく、
微妙に異なる色んな方法論があるってことが一番の気づきでした。
あんまり頭を固くし過ぎずに、シナプラに取り組んだ方がいいってことですな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いい本でした。
不確実性を考慮した戦略策定に関してのフレームワークの話。
戦略策定のみならず株式投資などにおいても非常に有効なフレームワークだと思う。
外部環境分析→内部環境分析→情報整理して→戦略策定
と基本的な戦略策定の流れと同じ。
しかし不確実性を考慮したシナリオプランニングとして、
内部環境分析で「インフルエンス・ダイアグラム」という分析を行い事業のKFSを中心とした因果関係を図式化する。
そしてこのKFSに影響を与えうる可能性(因子)を機会と脅威の観点から整理する。
さらにこれらの因子について、縦軸に「その可能性が実現した際のインパクトの大きさ」をとり、横軸には「その可能性の不確実性」をとりマトリクスで情報を整理する。両者は上、及び右にいくほど大きくなる。
左上の第二象限は「ベースシナリオ」、右上の第一象限は「重要な検討対象因子」、左下の第三象限は「重要ではない因子」、右下の第四象限は「モニタリングすべき因子」として分類する。
ベースシナリオを基本としながら、重要な対象因子にも対応出来るような戦略を考えるべきであり、この両者に対する戦略として「適応型戦略」「形成型戦略」「留保型戦略」の3つを挙げ、それぞれにマッチした戦略を取ることを勧めている。 -
やや古いが、シナリオプランニングのワークのイメージは結構ついたので、必要十分という感じ。
よくもまあこんなに上手くまとめるなという感想は出る。各種リサーチ情報を受け、貴社においてはこうこうこうである、の部分。 -
表紙がかっこいい
内容は戦略系の本によくあるあるの内容で、こんな感じに進めていって、こんな感じのフレームワークを使うと良いよという内容。目新しい感は無い
ただ、ケーススタディが非常に充実しているので、プロジェクトとかする時にチラ見するのはとっても良さそう。 -
さまざまな可能性を考慮しつつ未来を場合分けすること→シナリオプランニング
業界のシナリオから、取るべき戦略を考える
とてもスマートに見える資料も、泥臭い分析が必要なんだと感じた -
【目次】
1.シナリオ思考の時代
2.シナリオプランニングのフレームワーク
3.シナリオプランニングの検討チーム
4.世界の酒類・飲料業界の変化
5.地銀の生き残り戦略
6.インド小売市場の20年後の姿
7.電力大競争の行く末
8.エコカーの本命
9.アップル・サムスンによるスマホ・タブレットの覇権争い
10.アジアの経済・貿易ルール作りの主導権争い
11.サキヨミマップで情報通信業界の制度変化を読み解く
12.シナリオプランニング活用のポイント -
仮に○○が起こったらどうなるか?という仮説をつなげたものがシナリオ
(クライアントにとって)重要な事項は何か?示唆は何か?PEST
業界構造の変化は何か?5F
インパクトが大きいものは?分岐点は?
インパクトは?不確実性は?
何が見えてない?に気づくことが第一歩、見えてないことを探す
シナリオツリーとシナリオマトリクス
分岐点となる重要因子→シナリオ(ツリー)
決定的な要因の掛け算→シナリオ(マトリクス) -
vol.226の冒頭紹介http://www.shirayu.com/letter/2013/000457.html