東京2025 ポスト五輪の都市戦略

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492762202

作品紹介・あらすじ

世界No1を競う東京とライバル都市の主要プロジェクトを紹介。
五輪後に飛躍するTOKYOの未来予想図。

 2020年の東京五輪は、現状4位の東京の都市総合力ランキングを3位まで浮上させると予測している。更に、今後打ち出す政策が有効であれば、スコア上では2位のニューヨークにも肉薄すると考えている。その時、都心と都市圏は世界トップレベルに達している可能性が高い。また、2020年の東京五輪の開催は、招致決定から開催年までの7年間で、約20兆円の経済効果を及ぼすものと期待している。五輪開催は間違いなく、東京が国際競争力を上げる原動力になる。
 現在、東京都心の大手町・丸の内・有楽町、日本橋・八重洲・京橋、虎ノ門・六本木、渋谷、品川などの各エリアで、大規模な再開発プロジェクトが進行している。東京五輪を梃子に、それらの再開発プロジェクトを加速させると共に、羽田空港の更なる国際化、2027年のリニア新幹線の開通と首尾よく進めば、東京は国際的な都市間競争の中においても十分に戦っていける都市に生まれ変わるものと確信している。
 経済、政治、社会、国際関係、それぞれに明確な先の見えない日本の状況の中で、世界で繰り広げられている熾烈な都市間競争において、東京が最善の道を選び、そして、20年後も、30年後も世界を主導する立場を維持・確立していられることを切に望むものである。(本書「あとがき」より)

感想・レビュー・書評

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  • 本文より引用

    東京都心3区の昼夜間人口比はGPCI(世界の都市総合ランキング。東京は4位)で東京より上位にいるロンドン、ニューヨーク、パリの都心よりはるかに大きい。東京都心は夜間の人口が極端に少ない。
    都心3区の昼間人口は夜間より193万人多い、都心8区なら300万人、23区なら280万人増える。
    仮に今後、上位3都市と同じような割合で東京都心に人が住むとすれば、人口は100〜200万人増えてもおかしくない。


    江戸時代の中心は浅草橋・上野、明治以降は日本橋界隈から銀座に移り変わり、戦後は新宿、東京五輪後は渋谷や六本木、赤坂などに移ってきた。
    1980年代末に臨海地域に新しい都心を作ろうとして失敗した。近年では墨田区にスカイツリーが出現したものの開発誘引効果はいまいち。
    今後、品川は都心に加わる。虎ノ門は五輪開催中交通のハブになるが、交通結節機能の強化により五輪開催後も生活環境を備えた拠点となる。

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著者プロフィール

明治大学名誉教授。東京の本郷に1947年に生まれ育つ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院修士課程、博士課程(都市計画)を経て、カナダ政府留学生として、カナダ都市計画の権威であるウォータールー大学大学院博士課程(都市地域計画)を修了(Ph.D.)。一級建築士でもある。ODAのシンクタンク(財)国際開発センターなどを経て、富士総合研究所(現、みずほ情報総研)主席研究員の後、現職。日本と東京のこれからについて語るために国内、海外で幅広く活動する他、東京の研究をライフワークとして30年以上にわたり継続している。『東京一極集中が日本を救う』(ディスカヴァー携書)、『東京2025ポスト五輪の都市戦略』(東洋経済新報社)、『山手線に新駅ができる本当の理由』(KADOKAWAメディアファクトリー新書)など著書多数。NHK「特報・首都圏」、日本テレビ系「スッキリ」、TBSテレビ系「ひるおび」、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」などテレビ出演多数。

「2021年 『新宿の逆襲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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