- Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492961582
作品紹介・あらすじ
資本主義はどのような方向に向かっていくのだろうか--。
現在われわれは資本主義そのものをクールに見定める必要に迫られている。格差や環境破壊、経済危機などはいずれもが資本主義というシステムの成り立ちと深いかかわりをもっているためである。
倫理、農業、政治、教育等々の多様なバックグラウンドから、先端的識者により、資本主義がどこから来てどこへ向かうのかという鋭い問いかけがなされていく。
本書は京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センターのシンポジウムをベースとしたものであり、発言者は多様な専門性を背景に、資本主義への洞察に富む問いを発し、検討の俎上に上げようとしている。
第一級の研究者たちの問いを通して、現代を取り巻く日常的な風景に新たまた様相を見出せるようになるであろう。
感想・レビュー・書評
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「分断社会を超えて」の副題に興味を惹かれて読んだが、「分断」のとらえ方が各論者ごとに違っているか、その定義がないので、全体として統一感がなかった。
また、題名も「資本主義と倫理」となっているが、内容は経済学者が、経済学を好きなゆえに、経済学には限界もあって他の学問分野と協調して倫理も含めて再構築しないといけないけど、やっぱり経済学自体は有用だよね、という確認を遠回しにしてるだけな気もする。
それでも、契約関係から信任関係へという岩井論文や、「幸福」に関して社会関係的資本の必要性を説く内田論文は、参考になった。 -
日経新聞掲載2019427
毎日新聞掲載2019526 -
シンポジウムの記録というスタイルのおかげで分かりやすく、内容も刺激的だ。
資本主義の未来を予見するとともに、経済学がそこでどんな役割を果たせるのか、同時に経済学の限界についても語られる。
自然科学が突出した今こそ、社会科学の出番だと思っていた。期待できるのかもしれないね。 -
東2法経図・6F開架:332.06A/I93s//K