デザイン・ドリブン・イノベーション: 製品が持つ意味のイノベーションを実現した企業だけが、市場優位に立つ

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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784496048791

感想・レビュー・書評

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  • 2015年悩まされたことば。いろいろな意味で使われている気がするが、この本では「意味の急進的な変化によるイノベーション」としている認識。「意味」というのが今後のキーワードになってきている。

  • 著者:ロベルト・ベルガンディ
    ミラノ工科大学教授、コペンハーゲンビジネススクール客員教授。イタリアでのデザインマネジメントに関する研究では、イタリアの最も権威あるデザイン賞Compassod’Oro受賞

    □本書の構成
    第1章「デザイン・ドリブン・イノベーションの戦略」  
    そもそもコンセプトの説明
    第2章「デザイン・ドリブン・イノベーションのプロセス」
    会社がどうすれば意味の急進的イノベーションを成功できるか説明
    -ビジョンを示すために主要な解釈者たちの知識を活用し、人々にモノへの意味を与えうるプロセス
    -3つの主要な行動「耳を傾けること」「解釈すること」「話しかけること」
    第3章「デザイン・ドリブン・イノベーション能力の構築」
    会社がDDIのリーダーになるための力学を作動させる方法を解説 
    -会社がすでに有している関係資産の認識と価値づけ
    -トップ経営陣のあり方

    □要旨
    1. デザインの定義/本質
    デザインとは、モノの意味を創出することである。(モノに意味を与えることである)
    2. デザイン・ドリブン・イノベーションの定義
    デザイン・ドリブン・イノベーションとは、
     ×市場ニーズに応えていくという漸進的な進歩  ではなく、
     ○人々への提案を行うための急進的な進歩   を促すもの。 
    言い換えると、
     ×ユーザー志向の「マーケットプル」(市場) What(人々がいま使いたいモノ) ではなく、
     ○「テクノロジー・プッシュ」を伴いながら、「意味」のイノベーションを達成 Why(なぜこれが生活の中に欲しいのか) することである。
    3. イノベーションの3パターン 
     ・ユーザー分析的アプローチ(マーケット・プル)
     ・技術的アプローチ(テクノロジー・プッシュ)
     ・深層心理的/文化的理由(「意味」)アプローチ(デザイン・ドリブン)  爆発的

    □ 実例 :任天堂Wii   意味を覆す

    ・灰色:マーケット・プル 
    ・緑色:テクノロジー・プッシュ
    ・赤色:デザイン・ドリブン    
    製品の意味を変える →若者が座ったままで楽しむバーチャルな娯楽→誰もが体を動かして楽しめる経験ができるもの
    □印象的な言葉
    ・「市場?何が市場だ!誰も市場ニーズなんて見ちゃいないよ。私たちは人々に提案しているんだ」アルテミデ会長ジスモンティ
    ・Every products has a meaning. すべての製品には、意味がある。
    ・デザインは単なるスタイリングではない form follows function.(形態は機能に従う)
     → function follows meaning(機能は意味に従う)  意味=デザインが川上。
    ・遅かれ早かれ、意味づけにおける急進的な変化は生じる。どの企業が行うだけ。

  • 日本語訳がイマイチ

  • 内容は良いが、翻訳がひどく不自然な文章となってしまっている。 この点は改善して欲しいところだ。

  • 「デザインはモノに意味を与えることであ」り、その「意味の急進的イノベーション」が、タイトルとなっている、デザインドリブンイノベーションである。

    技術の漸進的変化/急進的変化
    意味の漸進的変化/急進的変化
    この二軸によるマトリクスを考える。
    漸進×漸進がマーケットプルのユーザ中心のアプローチ。
    技術の急進的変化が船頭するのが、テクノロジープッシュの変化。
    そして、意味の急進的変化は、デザインによって起こる、と。

    クリッペンドルフの『意味論的転回』とリンクする。

    p.328 表A-1は、なかなか厳しい。
    私の仕事の多くが、左のダメな例に属していることを否定できない。

  • 3分で読了。英語原著買ってたけど日本語で再読。デザイン・ディスコースを掘り下げてるのが素晴らしい。パフォーマンス(技術)軸と意味(言語)軸のマップで、テクノロジープッシュとデザインプッシュを区別したのも便利。デザインマネジャー、CCOなどが読むのにいいかも。

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著者プロフィール

イタリア ミラノ工科大学教授。専門はリーダーシップ論、イノベーション論。大学でマネジメントとデザインのコースを担当する一方で、経営者に対してデザインとイノベーションのマネジメント教育を行う研究組織であるMaDe In Lab を指揮する。マイクロソフトやボーダフォン、アレッシィや任天堂など、100社以上のイノベーションプロセスとその課題を調査している。著書に『デザイン・ドリブン・イノベーション』(クロスメディア・パブリッシング)。ウェブサイト www.verganti.com

「2017年 『突破するデザイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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