- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784502686306
作品紹介・あらすじ
それは罠(トラップ)だ。終わりのない差別化や値下げ競争に終止符を打て。「Thinkers 50(世界でもっとも優れたビジネスに関する思索家50人)」や、「もっとも影響力のある戦略理論家7人」などに選ばれた著者が、アップルやヒルトンホテル、ザラ、ハーレー・ダビッドソンなどの豊富な事例を紹介しつつ、「コモディティ化の罠」を打ち破るためのフレームワークと、実践的で効果的な戦略を提供する。
感想・レビュー・書評
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図書館
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同時に読み進めていた「奇跡の軽自動車ーホンダはなぜナンバーワンになれたのか」と読みあわせが良かったのか、とても腑に落ちる一冊だった。本書で新しい考え方を持つことができた。
「企業は他社と差別化していくことで競争に勝っていく」という当たり前のことに一歩踏み込んで、”差別化とはそもそもなんなのか?”という内容のもの。
「コモディティ化」というテーマに沿ってグローバル展開をしている企業をケーススタディにしているので読みやすかった。コモディティ化にも種類があり、①安物化の罠、②乱立の罠、③過熱の罠と3つに分けて説明してあった。それぞれの”罠”を避けていくことが他社との差別化になっていくとのことだった。
本書にはなかったが、イメージとしては
・安物化の罠
-業界のディスカウント企業が現れる⇒雑貨屋 vs 100ショップ
・乱立の罠
-ポディショニングを細かく分けていく企業が現れる⇒定食屋 vs とんかつ専門店
・加熱の罠
-商品の付加価値になる機能をどんどんつけていってしまう⇒携帯電話市場(おサイフケータイ機能、テレビリモコン機能etc -
「コモディティ化の罠」を体系的に3つに分類し、それぞれの罠から逃れる方法を3つの戦略でアプローチしている。
巻末には、補遺として、「価格とベネフィット」分析の具体的な進め方も記載し親切です。
この本の位置づけとしては、あくまでもコモディティ化から脱するための手段を示したものであり、この視点を受け止めたそれぞれが、それぞれの環境の中で、アプローチしていく助けとなる考え方であり、安直な答えを示すものではない。
刻々と変わる環境の中で、自らのリアルな立ち位置を把握しながら、どのような施策を打ち続けるのかは、それぞれの資質に委ねられるということですね。
【3つの罠】
1.安物化の罠
2.乱立の罠
3.過熱の罠
【3つの戦略】
1.罠から逃れる
2.罠を破壊する
3.罠を利用する -
コモディティ化の種類と戦略的な処方のヒントが書かれいてる本。
コモディティ化を「3つのコモディティ化の罠」として分類。
・安物化の罠
・乱立の罠
・過熱の罠
として、それぞれに事例で解説し処方のヒントを提示。
全てにおいてツールとして使われているのが、
「ヘドニック価格法」をベースに発展させた「価格とベネフィット」分析。
分析結果を可視化するのが「価格とベネフィット」マッピング。
価格の部分に関しては、
自社製品が含まれる市場のマップを他社製品・サービスも含めて配置し、
現在の価格ラインと今後予想される価格ライン、そして、戦略的にどのような価格帯に競合サービスとの関係を考えポジションを取るのかなどが書かれている。
ベネフィットの部分では、
製品・サービスのベネフィットに関して、どのようなリサーチ手法があるかなどの関しては、解説はあまりない。
ですが、コンパクトにまとまった良書でした。
和書は1年半前の本で、原著は2年半近く前の本なので、
この概念と手法を、
・デザイン思考的なアプローチによる「ベネフィット」の捉え方、
・ビッグデータ的な分析手法、
が組み合わさると凄く面白いのかもしれない。
『「コモディティ化の罠」をビジネスチャンスに変える、デザイン思考アプローチとビックデータ分析」 ~「価格とベネフィット」分析を大量データとデザイン思考で立体化する~ 』
こんな連載ができるかもしれない。 -
事例に基づく脱コモデティ化入門という感じです。原著が2009年、訳書が2011年のものですが、もう少し早く世に出ていれば良かったのにと思える内容。それゆえにいわゆる後知恵っぽさがあります。
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今、すべての商品、サービスがコモディティに向かっていると言っても過言ではない。そのコモディティの前兆をどうとらえるか、どのようにして乗り越えるのか、3つの作戦を説く。
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面白くない。途中で読むのをやめた。作者の考えが何も語られておらず、特に目新しくもない分類で、ありがちな事例が書かれているだけ。
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多くの製品・サービスが陥る「コモディティ化」について、そのメカニズムを「価格とベネフィット」の分析によって明らかにするとともに、コモディティ化の「罠」を「安物化」「乱立」「過熱」の3類型に分類し、それぞれに対処法を提示した一冊。
基本的には、ポーターのポジショニング理論をベースに、著者が「ハイパー競争」と名付けた今日の激しい競争環境下における持続的な競争優位の構築方法について、実際に著者が携わった事例を交えながら解説している。
打ち手としての戦略自体はオーソドックスであるものの、戦略選択の根拠となる精緻な分析や予測の手法は興味深い。それにしても本書を読んで感じるのは、著者自身も述べているとおり、「この戦いで永遠の勝利を治めるものはない。戦いはただ移り変わるだけだ」ということ。だからこそ早期の意思決定と行動が、企業をより良いポジションに導くのだろう。 -
価格とベネフィットという二軸で、競争状態の分類、また解決法を示唆。わかりやすい。最初の分析がかんじんなんたけど、そこは理解不足。あとは実行する意志だね。
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新着図書コーナー展示は、2週間です。
通常の配架場所は、3階 請求記号675/D46