国際金融論講義

著者 : 深尾光洋

• 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2010年9月1日発売)

感想・レビュー・書評

[k125さんの感想 · 2011年2月14日]

国際金融論の初歩的内容について数式等をなるべく使わず平易に解説した入門書。国際金融論の前提となる知識からコンパクトに解説されている。
著者の長年にわたるマクロ実証分析の経験から，理論と実際の関係が常に念頭に置かれ，現実の国際金融問題を考える上で重要な手がかりになると思われる。

個人的には，他の国際金融論の教科書に比べ，国際収支統計に関する解説が秀逸であると感じた。一般的な「借方」「貸方」による説明ではなく「プラス」「マイナス」という考え方により，混乱することなくスッキリと国際収支の本質を理解できた。