自然資本の経済: 成長の限界を突破する新産業革命
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2001年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (597ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532148713
作品紹介・あらすじ
本書は、自動車、家電、建築、不動産、水道、電気、都市計画など多岐にわたる「自然資本の経済」の成果を紹介する。
感想・レビュー・書評
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環境経済学の大著。ではあるけど、最後まで読みきれずに挫折しました。
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必読書
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現在の産業資本主義とも言える資本主義は、自然資本と人的資本が無価値であるかのように振る舞っている。
この産業資本主義は、金銭上の利益を獲得できるものの、持続不可能である。
現在の経済システムを脱却し、持続可能な経済システムを構築する必要がある。
指標としてGDPを用いれば、産業資本主義によって経済成長しているように見えるだろう。
だが、それは実はまやかしではないのか。
「真」の成長はしてないのではないだろうか。
さて、成長とはいったいなんだろうか。
生活の質の向上や、余暇、家庭団らん、実質賃金の上昇、インフラの改善、経済的な保障の確保などが挙げられるだろうか。
GDPによって経済成長しているように見えるのに、なぜこれらが必ずしも成長したとは言えないのか。
それは、GDPは支出の総額でしかなく、人々が受け取った価値を表す指標ではないからだ。
人的資本、自然資本の価値を認め無い限り、「真」の成長を実感することは出来ないのだろう。
現在の産業資本主義では、その価値を認められていない自然資本を使うことで利益を上げている。
しかし、産業形態が自然資本に価値を認めようが認めまいが、資源は有限なのである。
資源の枯渇を引き起こし、自然の破壊を伴う産業は、競争力を失うことになるだろう。
現在の産業資本主義を続けていては、自然資本はいずれ枯渇する。
産業資本主義の形態を転換するのが遅くなればなるほど、自然資本を回復することが難しくなることが明白なのだから、「かつては利益をもたらした経済活動がもはや将来の繁栄に結びつかない」ことを認識しなければならない時期に差し掛かっている。
自然資本の減少速度を低減させ、増加に向かわせるために、なるべく早く自然資本を浪費するような産業活動には税を掛けるなどし、自然資本の浪費を止める必要がある。
自然資本を浪費しなければ成り立たない経済活動は近いうちに根絶されることになるだろう。
なにせ人工的なものでは代替できない自然資本が根絶されれば、人間は生きていけないのだから。 -
分類=経済。01年10月。『フィンドホーン』の著者による経済論。
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商学読 330 2001