妹たちへ: 夢をかなえるために、今できること
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2005年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532165307
作品紹介・あらすじ
みっともなくて、歯がゆくて-。20代はそれでいい。ルーティンワークから「何か」が見えてくる。毎日を百パーセント生きれば「天職」はいつか降ってくる。女たちよ、年齢神話に惑わされるな-27人のプロな女性からのメッセージ。
感想・レビュー・書評
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本書は日経WOMANが、様々なフィールドで活躍している女性たちの連載インタビューをまとめたもの。生き馬の目を抜くビジネスの世界で、妹たちへの道を開拓してきた先輩女性たちの温かいメッセージ集です。身近にロールモデルを見つけるのが難しい女性たちの心の支えになってくれることでしょう。ビジネスの世界だけでなく、専業主婦を経験した女性も、芸術やスポーツ、専門分野で自分の道を歩き続けた女性も紹介されています。
エリート夫婦で日本海外を数年ターンで往復しながらキャリアを重ねていった橘氏の輝かしき武勇伝。結婚子供なんてやってられるか!と海外を飛び回っていた女性も、優しい旦那様に守られて平穏な家庭生活を楽しむ予定だった女性も、とにかく不器用でやることなすこと失敗ばかりだった女性も、妹たちに向けるメッセージには、どこか普遍性があります。それは、変化を楽しみ、自分のペースで生き生きと働くことの大切さのような気がします。
特に心に響いたのは、女子ソフトボール監督の宇津木妙子氏と、元シンクロ選手の小谷実可子氏です。
「私は平凡でいい。小さい頃からとりたてて光るものがあったわけでもなければ、エリート選手だったわけでもない。ソフトボールと出会って負けず嫌いの一心で頑張ってはきたが、自分のやってきたことには自信はあるものの、全日本の監督という仕事を終えれば、1人の平凡な女性だと思っている。特に頭がよくもなく、すごい才能など持ってはいない。人として、女性としての自分というものを、自分では客観的に見ているつもりだ。」
「外見や地位は、関係ない。むしろそういうものがなくなった方が、楽に生きられる気がする。裕福でなくていい、かっこうつけようとも思わない。本来の身の丈にあった生活を営み、夫との家庭を大切にしたいと思う。」
ぶっきらぼうに綴りながらも、宇津木氏のソフトボールに対する情熱が迸る真摯な文章のなかに「ひとつだけ悔いがある。子どもが欲しかった。」と一言。その訥々とした感傷に、かえって思いっきり泣いてしまいました。
競技に人生の全てを賭け、ソウル五輪で念願のメダルを手にした刹那「もう残りの人生では何の幸せもなくていいと思えるほど」幸福だったことを恍惚と語った小谷氏の文才にも大変深く感じ入りました。
夢のうち 夢を書けずに 夢に死す。か。(田辺聖子氏参照)
あと、証券トレーダーを経て作家になった、幸田真音氏。「小説ヘッジファンド」「日本国債」「日銀券」「バイアウト」など著書多数。くうぅっっ、気になる。全部読みたい!!と、そんなこんなで、抜粋しようものなら全員分の引用を始めてしまいそうです。野心に溢れて買い込んだ他のビジネス書と一緒に本棚に並べておくのはもったいない。宝物です。この鮮やかな萌黄色の文庫本。ずっと大切にして、何度でも、読み返したいと思います。 -
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2017.7.8
日経ウーマンの連載をまとめたもの。ほんと、人生は人それぞれ。楽しいことばっかりじゃないだろうけど、どう折り合いをつけて生きていくか、一人ひとりのストーリーがある。「女らしさじゃなくて、自分らしさ」本当にそうやなあーーーー。 -
阿川佐和子、小宮悦子、安藤優子.....いまや誰もが認めるその道の第一人者。そんなトップランナー達が、右往左往したり、泥にまみれたり.....これまでの道のりを優しく語ってくれています。人生に悩める人のカギがあちこちに。手に取ってみませんか?
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【推薦文】
雑誌『日経WOMAN』に連載中の「妹たちへ」というリレーエッセイをまとめた1冊。さまざまな世界で活躍する女性トップランナー27名が、今に至るまでの日々を語っています。立ちはだかる壁、迫られる選択…お姉さんたちが自らの経験をこっそり打ち明けながら、“がんばれ!”と背中を押してくれるような気持ちになります。
【配架場所】
大岡山: B1F-一般図書 281.04/Y -
105円。今第一線で活躍する女性の大先輩達の若い頃の話。丁度今の自分の世代の時、おんなじように壁にぶち当たったりしてるんだって。今の仕事をしていていいのか、結婚や子育てや、女性が仕事を続けることについて。妹たちへっていうタイトルがピッタリくる。2もでてるので読みたいね。
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本棚を整理していて、そろそろ手放そうかな、と思いその前に再読。発売当時に読んだよりも、お姉さんたちの言葉を深く理解できるようになったような気がする。帯ある「今のままでいいですか?」の問いかけ。この問いは、人生の各ステージで、それが上がっていても下がっていても死ぬまでするんだろうな…と思った。
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女性にとらわれている人も、年を取ることを恐れる人も読むとよいです。
なににとらわれているのかを見定めることで生きやすくなるかもしれない。
先輩に学びつつ、あくまでも自分らしく。