- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532170486
感想・レビュー・書評
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相変わらずおっさん主人公がかっこいい。
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ミステリ部分は地味で微妙だが、謎が解けたあとからの場面が、なかなか胸を突くものだった。
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図書館にて。
相変わらず軽妙な独特の文章で読みやすかった。
ちーっと理屈っぽいし、主人公がカッコよすぎかなあ。
それと、これって続きものなのかな?
この前段階の本があるなら読んでみたい。 -
零細出版社の社長をしている高梨は、10年前に彼を追い出したバイオル化学から呼び出された。二代目社長の大野勝彦が、帝都銀行から送り込まれた棚畑常務に追放されようとしているという。勝彦こそ、先代の憲作派だった高梨を追い出した張本人だった。高梨は総務部長の富塚から渡された札束入り茶封筒と引き換えに、10年前の憲作の死の鍵を握る長倉圭子を探し始める・・・<br>
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いわゆるハードボイルドにありがちな人探し。しかし、そこに家族の存在がからんでくる点が新鮮な気がします。それは、憲作と勝彦であったり、圭子と妹の香澄であったり、そして当然高梨と妻の沙希子・、義理の娘の夏実、そして父母との関係です。ハードボイルドというと、タフな男が苦難をものともせずに悪に立ち向かう勧善懲悪のイメージがあるのですが、家族の存在を前面に出すことによって、ハードボイルドの中に人間味というか弱さのようなものが表現しているようです。もっとも、高梨の場合は悪に対しているようでもないし、うでっぷしも特別ではないようですが。<br>
シニカルな会話、小粋な文章は本作でも健在。読む人によって好き嫌いはあるのかも知れませんが、樋口有介は体質にあわないという方はもったいないなぁ。 (2005.03.13)