神隠し

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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本棚登録 : 164
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532171216

作品紹介・あらすじ

テロ対策を強化する空港の保安検査場。厳重管理の"密室"で、子供が消えた。誘拐か、超自然現象か。捜査当局は手詰まり、親は空港を訴える。そして、事件を追う記者が辿りついたのは…。米国特有の法制度を背景として、日米を舞台に、家族の喪失と再生を描くヒューマンミステリー。第4回日経小説大賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • テロ対策などで厳重な空港で一人の男の子が消えた。
    まさしく 神隠しのような状況になった。


    その時 首になりかけの 記者が駆け付けて
    取材を始める。
    そして 若い部下を育てつつ
    自分の離婚した奥様とのトラブルやら 親権の事などで
    悩みを抱えつつ 被害者に寄り添っていくと
    空港の管理システムが悪いって事になっていく。

    監視カメラも全部じゃないし。

    さて この謎解きは 刑事ではなく
    この記者が 解いていくのですけど
    そういう 展開ですかぁ~
    日本と アメリカの 二か所を舞台にしているからこそのトリックでした。

    残忍なシーンなどがなく 快適に読めました。

  • 子供が「密室と思われる場所」で居なくなった…どう考えてもそんなことはありえない

    舞台がアメリカで、日本のことも交えながらの事件の調査。気に入らない部下の働きが意外とよくて、本当に最後の方まで確信が持てる「これだ!」と思える予想がつかなくて、イッキ読み

    なるほどね〜、素晴らしいわ

  • グレッグとクリスが物語の事件を通じて仲が深まっていくのが少し嬉しみを感じた。空港で神隠しになるなんてどうしたらそうなるのかと考えたが答えが出なかった。物語を読み進めていくと意外な結末が待っていてとても面白かった。日本語と英語で名前が変わる事やアメリカ人と日本人の仕草の違いなどにも触れられていて面白かった。最近東海道新幹線に乗ったばかりということもあり情景描写が鮮明に浮かび上がった。多分あの新幹線に乗った日は快晴だったんだろうなーって思ってます。笑
    最後は思わず涙が出ました。

  • 初読み作家さん
    読み始めて、なんだアメリカ人の話?
    と読んだことを後悔したけれど
    なるほど、空港が舞台なので
    アメリカ人でないとしっくり来ないかな、と納得

    私的には面白かった
    ミステリーよりヒューマンドラマな点も好感
    そして、文章から
    空港独特のザワザワ感や外国の匂いが伝わって来て
    一気に読めました。

  • 図書館で借りた本。空港のセキュリティチェック後、8歳の男子が行方不明になったと取り乱す母親。空港内での出来事なので迷子事案かと思いきや男子は見つからない。記者のグレッグは現場に到着し取材を重ねていくが…というミステリー。早い段階でネタの想像ができ、ミステリー色よりヒューマンドラマのような展開になっているので、謎解きが好きな人には不向きな本かな。

  • 作者が利口なのは分かるんですが、僕も同じく欧米での生活経験者なので思う事は、僕らは良い意味でも悪い意味でも日本人であり、肉体的なアイデンティティーと精神的なアイデンティティーなど色々葛藤します。さらに、欧米は人種の坩堝です。この作品からは感じられなかったです。

  • 第4回日経小説大賞受賞 アメリカのLA国際空港内でいなくなった8歳の日系の男の子。迷子ではなく、セキュリティ・チェック後の行方不明。
    泣き叫ぶ母をみた新聞記者(今はリビング欄担当)グレッグが事件の真相に迫っていく。

    作者は慶応卒業後 米国のMBAへ。日本の銀行就職・渡米して法律事務所、
    そしてコンサルタント会社起業
    作者が日本とアメリカを行き来して人生を重ねたからこその 
    トリックだったと思う。

    スピードがあり、状況が想像しやすく読みやすい。
    ミステリー好きやお仕事小説好きにもお勧めしたい1冊だ。

  • ロサンゼルスの空港でセキュリティゲートをくぐったあとで少年が行方不明に。その真相に地元新聞の記者が迫る話。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    テロ対策を強化する空港の保安検査場。厳重管理の“密室”で、子供が消えた。誘拐か、超自然現象か。捜査当局は手詰まり、親は空港を訴える。そして、事件を追う記者が辿りついたのは…。米国特有の法制度を背景として、日米を舞台に、家族の喪失と再生を描くヒューマンミステリー。第4回日経小説大賞受賞。

  • 8歳の男の子って、微妙だ
    幼児ではなく、でも、まだ、身の回りのことがきちんと自分でできるとまでは言えない
    まだ、世話の焼ける時期
    でも、自己主張も強くなる

    母親としては、まだ、目が離せない
    なのに、離れてしまう母子
    哀しいねぇ

    語り手であるアメリカ人男性が、離婚を経験していて
    前妻との子どもに会えないことを辛いと落ち込んでいる
    会っても、憎まれ口を叩かれたりして、怒ってしまうのだから、既に、親子関係は破綻しているのに、それでも会おうとする

    こういう男性の描き方は、あまり見かけないので、ちょっと驚きだけど
    意外と本音に近い感じなのかね

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著者プロフィール

1965年生まれ。慶應義塾大学経済学部、米国ウォーデン大学院修士(MBA)卒業。銀行勤務などを経てラスベガスで対米進出コンサルタント会社「ネバダ・ジャパン・コンファレンス」を起業。米国ネバダ州在住。著書は、『プロの残業術。』『TIME×YEN時間術』(いずれも草思社)、『部下は育てるな! 取り替えろ!!』(光文社)、『プロの交渉術。』『辞表を出して次へ行け!』(いずれも大和書房)など多数。

「2013年 『文庫 プロの残業術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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