逆転のイギリス史: 衰退しない国家

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532176655

作品紹介・あらすじ

大真面目にナンパな地域活性化に取り組む地方公務員の、超ユニークな挑戦とは。
 水玉のパンツにモヒカンヘアー、そして元ナンパ師。一見すると、とても市役所職員には見えない著者が、人口約7万人の長野県塩尻市でナンパでおもしろい地域活性化策に取り組み、注目を集めています。

 「ワインなのだ」「月に一度の居酒屋なのだ」「ぐるぐるカレーなのだ」……シャッター商店街を活性化させるため、市職員が自腹で空き家を借り、独特のイベントを仕掛ける「空き家プロジェクトnanoda」ほか、ユニークな取り組みが、街を変え始めています。
 その独特の発想と取り組みは、どうやって生まれるのか。「PDCAは、小さなdoから始める」「プライベートで活動すれば、仕事も自由になる」など、「公務員」の枠を超えて活躍する著者の仕事観、生き方観は、多くの人にとって面白く生きるヒントになるでしょう。

感想・レビュー・書評

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  • 2019年8月現在、Brexitで世界を賑わす英国について、その歴史を今一度把握してみたい、という思いにかられて本書を手に取りました。

    島国とはいうものの、やはり大陸欧州との関係は密接です。11世紀にイングランドを征服したノルマン王朝の始祖ギヨーム(征服王)は、フランスでは地方領主たるノルマンディー公でした。こうして、イングランドの貴族階級はフランス語を話し、民衆が英語を話すという社会の重層構造が生まれたとのことですが、以前フランスで勤務していたときに、この事実からフランス語が英語に対してより洗練されている言語、と宣っていたのを思い出しました。

    その後、プランタジネット朝では英仏にまたがる領土を有するも、十字軍遠征での出費や、ジョン(失地王)の失政を経て、ほぼ現在の領土と同規模に縮小。14世紀にはフランスとの100年戦争で、島国となります。テューダー朝、スチュアート朝、ハノーバー朝と王朝が変遷していく中で、ピューリタン革命、名誉革命、産業革命を経て、英国は中央集権国家として形成されつつ、貿易で先行していたオランダを凌駕し、蒸気船や海上保険、電信ネットワークを支配することにより、世界に冠たる大英帝国となります。

    二つの大戦後はアメリカのヘゲモニー下で、大陸欧州と距離をとりつつ、米国とも緊密な関係を結んでいますが、Brexitにより英国がスコットランド、北アイルランド、ウェールズ、イングランドを統合するその体制を維持できるかが注目されます。

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著者プロフィール

玉木俊明(たまき・としあき)
1964年生まれ。京都産業大学経済学部教授。著書に『近代ヨーロッパの誕生』『海洋帝国興隆史』(講談社選書メチエ)、『金融課の世界史』『ヨーロッパ覇権史』(ちくま新書)などが、訳書にパトリック・オブライエン『帝国主義と工業化 1414~1974』(共訳、ミネルヴァ書房)などがある。

「2022年 『世界をつくった貿易商人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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