- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532191450
作品紹介・あらすじ
日本企業に欠けているのは戦略を実戦展開できる指導者だ。新しい競争のルールを創り出し、市場シェアの大逆転を起こした36歳の変革リーダーの実話をもとに、改革プロセスを具体的に描く迫真のケースストーリー。ベスト&ロングセラーテキストの文庫化・最新版。
感想・レビュー・書評
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三枝3部作の第1弾。
企業変革をテーマとしたビジネス小説?
いわゆる経営戦略の本やビジネス書などで出てくる
・会社の強み・弱みの分析や
・市場分析
・プロダクトポートフォリオ
・プロダクトライフサイクル
・セグメント分け
・絞り(選択)と集中
・リーダシップ
・組織の活性化
などなど、言葉としては聴いたり理解していたようなものを、実際にどのように使って企業変革を成し遂げたか、そのプロセスが語られている小説仕立てのビジネス書です。
さらに、それが実話を基に描かれているとのことで、とてもリアル。特に、そのスピード感が凄い。
要所要所で「戦略ノート」という形でまとめとフォローが入っていたり、登場人物の独白という形で、そのとき何を考えていたのかを語らせたりと、とてもわかりやすいです。
所謂ケーススタディが書かれているものと違って、実際に主人公が何に悩み、どう決断したのか、また、回りの人間もどのように考えていたのか、といったところまでを再現しているので、臨場感があります。
経営者ってそういう視点で物事考えているのね。っていうのが理解できる本です。
あとがきによれば、この主人公は三枝さんその人ということで、よりリアル感が伝わります。
このような本が10年以上前に書かれていて、今でも読まれているロングセラーって言うのも理解できます。
これは、必読!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学生時代に一度読んだことがあって、今一つピンとこなった本なのですが、
色々な経験をした今、改めて読み返してみると、とても学びの多い本でした。
著者の実体験をもとに繰り広げられる仮想ケース・スタディーのリアル感・緊迫感がグイグイ入ってきます。
著者のこの手の小説風ケース・スタディーはその後、3冊出ているのですが(最後の1冊だけまだ読めていない)、
改めて全て読み返してみようと思います。
そう思わされるくらい、よく出来た(と自分が言うのも偉そうで憚られますが)本でした。 -
マーケティング戦略のセオリーを抑え、実行できる指導者たれ。
【感想】
著名なコンサルタントが大体オススメしているイメージがある本書。私のこの本とのファーストコンタクトは三谷宏治氏の「戦略読書」だったかな。前評判の通り、良い本だった。マーケティング戦略のエッセンスをリアルなケースと共に紹介していくのが面白い。ケースが筆者自身が経験したというからリアルで、セオリーの強さも限界も伝わってくる。単にセオリーに詳しいだけではだめで、実行する胆力やセンスも大切ということが伝わる。マーケティング戦略の入門書として最高の本だろう。小説体で面白いし、何より筆者自身が経験したストーリーだ。セオリーを紹介している経営戦略本は多いが、面白いケースがついてくるのは少ないと思う。私の職はシステムエンジニアなので、本書のフレームワークやメッセージが直接活用できるところはなかなかないけれども、企業分析や、自社の営業・マーケティングチームとのコミュニケーションにも役立つ。
これは「考えるために読む本」である。読んでいると自然と、自社の環境に適応させて自然と考えてしまう。こういう本は、売らずに、次の機会のために手元に置いておきたいものである。
【本書を読みながら気になった記述・コト】
■戦略はシンプルなほどいい
「良い戦略は、お父さんが家に帰って、夕食を食べながら子供に説明しても分かってもらえるくらい、シンプルであり。悪い戦略は、歴戦のビジネスマンに一日かけた説明会を開いても、まだもやもやしている。」
■セグメンテーションが重要。全ての領域で勝とうとするのではなく、狭い分野でもいいからNo.1を目指すこと
■日本には経営・戦略プロフェッショナルが育たなかった。その理由として、集団主義が強すぎたことがある。高い専門性を持つプロフェッショナルは流動性が高くなる
↓ 集団主義の組織こそ、コンサルティング企業の活躍の場
「外部の権威のある専門家に頼めばいいということになる。それも、できるだけ社内のミドルを選別してタスクフォースを組み「参加型」の戦略プロジェクトをやっていけば、社内のコンセンサスも得やすいというやり方が増えた。米国的なやり方とはあまりにも対照的な、日本的なやり方である。」
■米国が80年代に凋落したのは、PPMなどのフレームワークに頼りすぎ、あまりにも短期的利益を追いすぎたから。研究開発や事業開発には中長期的な目線が必要
■まずセオリー通りに考える。自由に思考を巡らすのはその後でいい
■「成長企業は組織がいつもアンバランスである。開発面とか、生産技術とか、会社の中のどこかに優れた「突出」部分を持っており、それに牽引される形で、他の部門が遅れてあくせくしながらついていく。」「業績の悪い企業は内部が不安定だと思われがちだが、むしろ逆のことが多い。ルート3企業は、低いレベルで社内が妙に落ち着いてしまう。」
→組織においても、やっぱり常に変化することが大事なんだよな -
本書は若いうちに節目節目で読むべきものだと感じた。なので、社外の同期や、剣道部、研究会の後輩にも読んでもらえたらと思います。
以下、感想。
新人1ヶ月目の緊張が緩む、このGWに本書を読めたことは非常に有意義だった。本書はタイトルにある通り、「戦略におけるプロフェッショナルとは何か」を30代のビジネスマン向けに書かれたものであった。しかし1年目のこの時期に本書を読むことによって、「戦略」、「プロフェッショナル」という観点を持つことは、自分発信の仕事をしていく姿勢を持つことに非常に役に立つのではないかと感じた。
私は大学時代、マーケティングの研究会に所属していたこともあり、本書の中に登場した経営戦略・マーケティングの専門用語に“音”としては慣れ親しんでいた。実際、研究会においてはケーススタディとして、本書で扱われたようなケースを疑似体験したこともあった。しかし、学生として実務の現実味を肌で感じていない状態であったために、実際にそれらの概念が通用するのかどうかについては、不明瞭なままでいた。
私はこの1カ月間で、研修という限られた機会ではあったが、数字、競合他社、顧客、SWOTなどに対し、大学時代と比べより身近なものに感じるようになった。その上で今回、本書を読むことで大学時代の経験が少しずつ実務につながっていくことを感じることができた。
本書にも書かれていたが、戦略プロフェッショナルになるためには「論理性」と「熱い心」が必要である。私はまだ「論理性」において未熟者である。しかし、ここの強化はさることながら、より忘れてはいけないことは、現在1年目としてもっている「熱い心」を今後40年間近く持ち続けることではないか。
以上 -
面白い。
日本人で初めてアメリカのBCGで現地採用されたコンサルタントが経験した企業変革のケースを物語にしたもの。
現状分析→戦略立案→実行までを、現実にあった具体的ケースで学べ、かつそれにまつわる人間模様までもが描かれており、読み応えがある。
基礎が大事。神は細部に宿る。
周囲を巻き込んだ企業変革。ワクワクがすごかった。
やる気出た。 -
マーケティング講座を受けている際に担当教授から薦められた本。
広川という大企業に勤める主人公が、子会社の経営改革を進める物語。
単なる物語で終わるのではなく、戦略立案のプロセスや考え方、組織内での軋轢、リーダーシップの取り方の解説編ページもあり、主人公に感情移入しながら、戦略立案の実務を代理経験できる良書だと思う。
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読み易い
リーダーとしての対応が学べる。
業務仕組みと部下への意識改革。
若手リーダーには、1度は読んで欲しい文庫 -
この本をよんでMBA取得を志した