ランチタイムの経済学: 日常生活の謎をやさしく解き明かす
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2004年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532192488
作品紹介・あらすじ
「シート・ベルトの強制で死者は本当に減るのか」「どうして映画館のポップコーンは高いのか」など、日常気になる話題の謎を茶飲み話程度の気楽さで解いた話題の書。経済学をとても身近に感じることができる、まさに「目からウロコ」の一冊。
感想・レビュー・書評
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ランチタイムの経済学
経済学のエッセイ集。ビジネス書とは思えないレベルの高さ。
人間は常に合理的に行動するという経済学の定理は 単純過ぎる気もするが、人間を単純化した世界を作り 人間以外の問題点を抽出する方が 世界を良くできるかもしれない。
ショッキングなのはコースの定理。裁判所の決定ではなく、当事者の交渉が効率的な資源配分を生むとした定理だが、コースの定理をプログラムした人口知能により、裁判所や弁護士が要らなくなるのだろうか?
政策の正しさの判断、人生ゲームの教訓、情報の非対称性 の章は役に立った
政策の正しさを判断するために
*長所だけ並びたてても正しさは判断できない
*正しい政策は、短所より長所が多いこと
*最も不幸な人の福利を極大化すること〜どんなに金持ちがいても食べられない人が一人でもいれば 悪い政策
人生ゲームの教訓
*過程がどれだけ面白かったかでゲームの成功を測る
*人生の成功は 他人との比較でなく、自分自身の満足で測るもの
*人生ゲームには大勢の勝者がおり、ゲームの勝者が必ずしも、他者の勝利を損なわない
*消費と余暇こそ人生である〜人は消費を増やして、労働を減らしたい
情報の非対称性
相手の方が多くの情報を持っているなら、その不利を帳消しにする方法は、相手から行動か情報を引き出すように仕掛けること
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経済学者ってかっこいいって思った
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著者スティーヴンランズバーグは、まえがきで経済学とは次のようなものと書いている。
第一に、真の好奇心を持って世界を観察し、世界は謎に満ちていることを認めること。
第二に、その謎を、人間は目的にかなった行動をするという一般的命題と一致する方法で解く努力をすること。
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割とコテコテの新古典派経済学的な見地から、日常生活のちょっとした疑問を解明してみせたり通説を批判してみせたりする、濃ゆいエッセイ集。単に面白い分析対象を拾ってくるだけでなく、根本的なことを考えてる所が良い。
金利はマネーの価格ではなく現在の消費に対する価格だという箇所はなかなかシビれた。あと、本文中に何度か出てくるデヴィッド・フリードマン(恐らくあのミルトン・フリードマンの息子)がイケメン過ぎて焦る。デヴィッドを参考に国際貿易について書かれた第21章は、クルーグマンよりもクールな解説だと思った。
ただ、タイトルと違ってあんまりやさしくはない。一通り経済学を学んだ人じゃないと楽しめないと思う。数式は出てこないけど頭は多少使わないといけなかった。
蛇足:本書の場合、カタカナの「エコノミスト」よりも「経済学者」って訳した方が日本人的にはピンとくると思う。エコノミストっていうと、なんかうさんくさい輩が連想されてしまうので。
300円。 -
日常的なテーマを経済学的に考えていく、という本です。とにかく例が豊富!簡単…とはいきませんが、きっと経済学が今までより身近に感じられます。「経済学ってこんなことにも応用できるんだ」という新鮮な驚きが。(G山)
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経済学に難しい理論はいらない。シンプルな視点で面白おかしく考えてみるのもいい。シンプル投資にシンプル理論。自分の生活に密着した株を会社を応援する投資姿勢。ランチタイム的思考で経済を投資を考えよう。
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面白いです。視点が!!
ちょっと、めくってみてください。
きっと新たな発見があると思います。