- Amazon.co.jp ・本 (466ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532195526
感想・レビュー・書評
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物事は退き際、退き様が肝心。
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野中解説の、時間に余裕がない中で撤退の判断と決断を行うことが難しいということは大いに同感。
従って指揮官などの決断が必要だが、現代組織は複雑化し、上部などの同意がなければ責任を問われることになる。組織としてのベストが個人としてのベストにならないところがシレンマ。
内容はまあ知っておいて損はないということ。ここから何を引き出すのかは本人次第という本だと思う。 -
軍事・企業の撤退の成功例・失敗例を分析した本。成功・失敗の類似点を分析し、軍事・企業それぞれ8つの事例が掲載されている。
類似性の分析はあまりしっくりくるものではなかったが、事例を通じて学びは得られた。最後の野中先生の解説が的確。
・撤退の判断と決断はリーダーの資質による。リーダーシップと理念が必要
・一番重要なのは、客観的・普遍的な論理ではなく、現実の只中で状況や文脈の背後にある関係性を洞察し、タイムリーに判断・行動するリーダーの実践知
やはりVUCAな世の中では長期的に的確な見通しは立てづらいし、その場その場で臨機応変に速く判断・行動することが必要。特に撤退局面においては、サンクコストに囚われたり、場の雰囲気に流されてずるずるいかないこと。
また軍事編は、明治~昭和の近代の戦争の事例が多く、自分にはあまり馴染みがなかったので読みにくかった。類書の失敗の本質はかなりの良書と聞くので、この時代の話にもある程度詳しくなりたいもの。 -
総合評価;0。
企業篇(森田松太郎);駄作。主観的記述が多い。分析が幼稚。
軍事篇(杉之尾宣生);分析が主観的。戦闘経過のみかろうじて読める。 -
「失敗の本質」シリーズ。
最初のケーススタディが信長の金ヶ崎撤退なのでこのタイトルになったのかもしれないが、実はあんまり撤退に関係ない。(キスカ撤収作戦は部隊の自主的な「撤退」ではなく、必要に迫られての「救援」だと思う)
企業の戦略転換を「撤退」として扱っているが、要は「環境が変わったので方針を見直しました」という話。実際にやるのは大変だが、書き物として読むとなんでもない。
日露戦争の分析(戦争終結の努力と、戦後の批判的研究を封じたことによる禍根)やキスカ作戦の詳細は面白かった。 -
昔買って途中で挫折。読む本がなかったので今日再開し、一応読み終えたけど、いまいち。特に企業編。文庫化されたのが不思議なくらい浅い。
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考察が陳腐。
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なんだか内容的に急に変わると思ったら共著と気づいた
企業の事業撤退と軍事的な撤退をそれぞれの専門家が書いている本。
それぞれのパートは予備知識もいらなくてある程度読みやすいのですが、急に文体どころが構成もがらっと変わるので途中で驚きました。
共著とはいえ、同じテーマで書いている別の2冊のような感覚です。
パーツパーツは読みやすいし、事例も分かりやすいのですが、それぞれの相関はよくわからず。
薄い2冊の本を読んだような印象。
もっとそれぞれが関連したらより価値が高まると思いますが。 -
考察が甘いので、深みがない。全部読まなかった。
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軍事編は史料を基に要点を絞って分かりやすく書かれているが、企業編は会社の広報資料かなにかを持ってきて分かりやすく解説したような内容。元が雑誌の記事だったからとはいえ、あまりに…。