会計不正: 会社の「常識」監査人の「論理」
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2012年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532196622
感想・レビュー・書評
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著者は中央青山監査法人を経て、あずさ監査法人代表社員となった(2012年現在)浜田康氏。
帯によれば、「なぜ会計不祥事は後を絶たないのか!オリンパスの事件も含め待望の文庫化。」とのこと。
感想。
第1章にメジャーな会計不正事件を紹介。面白い。
第2章に経営者はなぜ会計不正をするのか、動機やらを記載。
残りの300ページは、あるべき会計士、あるべき監査業務、あるべき内部統制について詳細に書かれている。素晴らしいことを書いていただいているが、僕にはtoo much。
備忘録。
・カネボウの粉飾手口は、宇宙遊泳と言われた、架空売上や子会社の連結外し。子会社や友好取引先に販売し、決算後に買戻し。
・ライブドアの虚偽表示は、金融事業をやっている連結子会社によるライブドア株式(自社株式)の売却益を、連結決算の売上高に計上したもの。
加えて連結子会社によるライブドア株式の売却の前に株式の100分割を行い、(当時は)新株発行に1ヶ月以上かかることによる枯渇感で株価をあげたのちに売却。
この処理が無ければ赤字決算だったらしい。
・旧日興証券の事例も興味深い。EB債発行日の操作はそんなものかという感じだが、連結対象かどうかとか、けっこう奥が深いんだなと。
・監査や内部統制の部分は頭に入って来ず読み飛ばしてしまった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
統制環境について、やや詳細に書かれてます。これは類書になかなかない。
また、監査手順が程よく整理され、監査人の思考回路がよく理解できる。
随所に内部監査人としても、参考になる記載あり。 -
とあることから
某監査法人に転職することになり
転職決定後に読みました。 (監査の仕事をするわけではないのですが。)
監査とういう仕事の概要が理解できました。
監査人って大変なお仕事だと思いました。