「BC級裁判」を読む

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (555ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532197711

作品紹介・あらすじ

捕虜の過酷な行軍・労働・虐待、市民の虐待、慰安婦、生体解剖、人肉食…国立公文書館所蔵のBC級裁判資料は、日本軍の戦争犯罪が戦後、連合国側によって裁かれた記録である。罪に問われた人たちは、多くが「命令だった、やむをえなかった」と訴えた。しかし、それで免罪されるのか。この貴重な記録は、国が戦争をするということは、読者の「あなた」がどのような過酷な状況に置かれるかを教えてくれる。

感想・レビュー・書評

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  • 2020.10―読了

  • BC級裁判といえば、知っていたことは捕虜に善意でゴボウを食べさせたら、木を食べさせられたといって裁かれたという本当か嘘かわからない話だけだ。

    A級裁判は普通の裁判だが、BC級裁判は戦時法廷・軍事裁判のようなものだったそうだ。
    裁判をするのも刑を執行するのも全部軍で行うもので、判決したらさっさと処刑というのもあり。
    裁くのは通常の戦争犯罪で大量殺戮、虐殺で、A級裁判の「平和に対する罪」とは根本的に異なる。
    大量殺戮、虐殺をA級裁判で裁こうとしても、焼夷弾による無差別絨毯爆撃や原爆など米軍もしこたまやっているので、裁けないというジレンマに陥るのでBC級やったということですな。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472426086.html

  • 著者: 半藤一利 保阪正康 秦郁彦 井上亮


    【版元】
    定価(本体1,400円 +税)560 ページ
    978-4-532-19771-1
    2015年7月発売

    戦争犯罪は「命令だった」で免罪されるか。戦勝国が敗戦国を裁くことができるか。捕虜・市民の虐待、慰安婦・強制労働、無差別爆撃……決して風化させてはならない残虐行為は戦後70年の今も形を変えて続いている。
    http://www.nikkeibook.com/book_detail/19771/

    【目次】
    序章 「日本人の写し絵」としてのBC級裁判
    第1章 無為徒食を許さず――捕虜の虐待
    第2章 憤怒と非難の只中に――市民の虐待
    第3章 斬首は博愛の情――裁かれた武士道
    第4章 この罪、天地に愧ずべし――非人道的行為
    第5章 戦争だから仕方ない――無差別爆撃の不条理
    第6章 報復の連鎖を断つために

    解説 未決のBC級裁判 井上寿一

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著者プロフィール

半藤 一利(はんどう・かずとし):1930年生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「文藝春秋」「週刊文春」の編集長を経て専務取締役。同社を退社後、昭和史を中心とした歴史関係、夏目漱石関連の著書を多数出版。主な著書に『昭和史』(平凡社 毎日出版文化賞特別賞受賞)、『漱石先生ぞな、もし』(文春文庫新田次郎文学賞受賞)、『聖断』(PHP文庫)、『決定版 日本のいちばん長い日』(文春文庫)、『幕末史』(新潮文庫)、『それからの海舟』(ちくま文庫)等がある。2015年、菊池寛賞受賞。2021年没。

「2024年 『安吾さんの太平洋戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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