江戸のお金の物語

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
2.82
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本棚登録 : 135
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532261153

作品紹介・あらすじ

「銭の単位は十進法、金は四進法と十進法、銀は秤で量って使う」「お茶や薬は銀、日用品は銭で支払う」-やたらと複雑だった江戸時代のお金は、いったいどのように作られ、稼がれ、使われていたのか。意外に知らない江戸の通貨事情をユニークなエピソードとともに紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 金や銀の取り扱い方を学べた。

  • 新書文庫

  • 江戸期の通貨事情や経済流通の仕組みが綴られた本。米本位から金本位経済への移行に伴い、武士よりも町人が実権を握るようになったという当時の状況が詳細に記してある。「日本通貨の歴史を勉強したい」「江戸期の民衆の生活実情を勉強したい」という人にオススメ。

  • 江戸時代の経済社会を身近に感じさせてくれるお話。「武士の家計簿」とセットで読むと面白いかもしれない。

  • 江戸時代ともなると、
    しっかりとした資本経済の仕組みができあがっていて、
    その仕組みが生まれた背景などが丁寧に書かれている。
    お金のことをもう少し遡って知ってみたい人は、面白く読めるのでは。

  • 長い。

    歴史好きには面白いと思うが、私のように日本史には興味のない者には経済的側面の説明だけで十分だと思った。

  • お金って、なんとなく苦手。

    こんなに身近な存在なのに、
    どういうスタンスで扱っていけばいいかイマイチしっくりこない。

    っていう私が、縁あって金融業界をお客様にする部署の人事を
    担当するようになって早(?)2年。
    お客様のビジネスの軸、「お金」ってそもそも何なんだ、と、
    気になって手にした本。

    この本には、江戸時代に貨幣経済が発達した背景、
    その中で武士と町民がお金にどう関わっていったか、
    それが生活にどう影響したのか、
    が描かれている。


    単純に面白いのは。

    東京は金、大阪は銀の取引が主流、と違ってたり、
    あの「銀座」は「貨幣の銀」を作る「座(=場)」だったり、
    投資が盛んに行われて、空売りによる倒産も発生していたり。

    今の常識と全然違うことと、
    今と同じ現象が発生していることがある。

    そんな歴史の中で、
    貨幣経済は育まれて、
    今の形になってきた。

    ってことてわかったことは。

    「お金」やら、「投資」やらに
    「良い悪い」は全くないってこと。

    お金を回していくってことは、
    安定と発展のための人間の知恵なんだ。

    ただうまく付き合っていくためには
    お金で示される「価値」を適当と見るか、
    高い/安いと見るかの尺度を
    自分自身で確立してかなきゃいけない。

    きっと、それが少し難しい。

    江戸時代の人たちの中にも、
    金の猛者になって狂い死ぬ人もいたり、
    借金を踏み倒す大名がいたり、と、
    「お金」そのものに振り回されちゃってたみたい。

    逆に、価値をはっきり見極めて、
    それに見合うお金をうまく遣っていた豪傑もいたって。

    詳しいお話が気になったら本を読んでみてください。

    人間の知恵は色々なモノを生み出してくけど、
    生み出したモノとどう付き合うかの悩みは、
    今も昔も案外変わらないみたいだ。

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著者プロフィール

鈴木 浩三(スズキ コウゾウ):1960年東京生まれ。中央大学法学部卒。筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業科学専攻修了。博士(経営学)。東京都水道局中央支所長。経済史家。主に経済・経営の視点から近世を研究している。著書『江戸の都市力』(ちくま新書)、『江戸の風評被害』(筑摩選書)、『パンデミックvs.江戸幕府』(日経プレミアシリーズ)、『地図で読みとく江戸・東京の「地形と経済」のしくみ』(日本実業出版社)、『資本主義は江戸で生まれた』『江戸商人の経営戦略』(以上、日経ビジネス人文庫)など。

「2022年 『地形で見る江戸・東京発展史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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