- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532263546
作品紹介・あらすじ
●医療がいちばん手厚いのは高知県?
●1世帯あたりの収入、トップ3は福井、富山、香川
●寿命ナンバー1は長野県
●米の価格は沖縄県が一番高く、水道代は熊本が一番高い
家庭の収入・支出の格差から、子どもの学力格差、人口当たりの病院数などの医療格差、生活利便性の格差・・・
格差論の第一人者である橘木俊詔先生の監修のもと、現在ある都道府県ごとの地域間格差を、さまざまな側面から解剖します。
地方行政に携わる人や、現在の居住地に疑問を感じている人、将来設計を考える人、自分の県の「ポジション」を知りたい地方在住者・地方出身者をはじめ、セカンドライフをどこで過ごそうかと悩んでいる人まで、幅広く楽しめる読みもの。
地図やグラフ、写真など、仕掛けを多用して展開します。
感想・レビュー・書評
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今や都市部よりも地方のほうが女性の社会進出が拡大し、それに比例するように女性のための社会施策も進んでいる。就労者に占める女性の割合が高い県は、同時にDV対策など女性のための施策も充実している。共働きであれば家計も潤う。女性にとって暮らしやすい地域は、すなわち男性にとっても住みやすい安心できる地域だといえる。本書ではさまざまな視座で幸福度が測られている。意想外に健闘しているのが地方。ぐっと目をひいた。幸福度ランキングナンバーワンが福井というのも「むべなるかな」である。他方、福井県民の主観的幸福度は、なんと全国35位。幸せの尺度の意外なおもしろさがここにある。
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都道府県の差を確認できる。
少し前の本のため、データには注意。 -
橘木俊詔監修、造事務所著『都道府県格差 (日経プレミアシリーズ)』(日本経済新聞出版社)
2017.9発行
2017.11.24読了
帯では「真の勝ち組県はどこだ」と煽っているが、筆者が言うように、何に幸福を感じるかは十人十色。例えば、沖縄県は失業率が最も高く、一人当たりの県民所得や大学進学率も最低なのに、若者の人口比率が高く、早結で合計特殊出生率が全国一位。しかし、待機児童率は全国最悪で、客観的なデータでは幸福度が下から2番目なのに、主観的幸福度はなぜか上位についている。各都道府県について深く切り込むことはなく、広く浅くといった印象。ただ、今までこういう本は多くなかったので、移転を考えている人は参考にいいかも。
※パート9で、地方財政の経常収支比率について、「経常収入を経常支出で割った」ものと説明しているが、これは地方財政の経常収支比率の説明としては間違っている。地方財政の経常収支比率は、経常経費に充当する一般財源の額を経常一般財源総額で割ったものであり、本書は企業財務の経常収支比率の説明になっている。
URL:https://id.ndl.go.jp/bib/028474723 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685200 -
・本来なにを「幸福」と感じるかは、人によって違うもの
それぞれ8つのパートの各分野の様々なランキングを見ることで実態と格差を探っていく
と、パート1に記載されているように、いろいろなデータをもとに、都道府県の格差を紹介していきます。
このグローバル化が進み、日本全体が人口減少社会に入っている中、都道府県単位の格差を明らかにすることにどういう意味があるのか、そしてこの違いは、歴史や風土などが影響し、それぞれの政策の違いになってあらわれるため、地方分権の結果ともいえます。そして都道府県でひとくくりにしても、さらに各自治体でも大きく変わるものです。
ランキングに左右されず、客観的なデータとして受け止め、正しく判断すべきものだと考えます。
<目次>
序論 幸福の地域格差はどこから生まれるか
1 ベスト幸福県・福井県の謎に迫る
2 経済・労働―お金持ち県・働きやすい県はどこか
3 女性―本当に女性が輝ける県はどこか
4 子ども・教育―「子育てに適した県」と「教育熱心な県」は一致しない?
5 健康―軽視できない健康と寿命の格差
6 スポーツ・文化―文武両道を目指すのはどこか
7 生活―物価や住環境の勝ち組・負け組
8 社会・福祉―持続可能なシステムはどこにあるか
9 政治―ふだんはみえづらい隠れた格差をえぐる
終論 あなたにとって「幸福」とはなにか -
東2法経図・開架 B1/9/354/K
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よくここまで調べたな、という感心は覚えたものの、どちらかというと単なる情報の羅列感が否めないかも。イメージの覆った県もあることにはあった