45歳からの会社人生に不安を感じたら読む本: 成功するキャリア30の秘訣
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2011年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532317348
感想・レビュー・書評
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人生100年時代と寿命は延びたがキャリアの寿命は縮む一方だ。若いスタートアップ経営者の躍進、目まぐるしいIT技術の進歩、組織フラット化による中間管理職の排除。そんな厳しい時代、45歳は仕事人生の舵取りの最後の波止場といえる。本書はそれに向けた忠告本である。
本書の難点は、45歳前後でキャリア的に失敗した事例を記して読者の恐怖心を煽り30代から意識的かつ戦略的に人生設計(特に有益な人脈構築)をする必要性が語られているが、「45歳から」のタイトルに偽り&齟齬があり、45歳の読者は絶望してしまう可能性があるところだ。(結構大きいマイナス要素だが)それはさておき著者はハイキャリア、本作品内で取り上げられる方もハイキャリア、そんな方でも一歩間違えると足場を踏み外す可能性を警告をしており、特に自分のキャリアや能力に自信を持つ大企業の30~40代は読んでおいたほうがいいかもしれない。著者は見聞や推測を断定的に咀嚼し論理展開がやや客観性に欠けるが、体験談が持つ迫力は感じる。
ある日放り出されて茫然自失とならないために、30代くらいのビジネスマンは読んでみてもいいかもしれない。(40代以上のキャリアに自信のない人は絶対読まないほうがよい。陰鬱かつ暗澹たる気持ちになるかも。)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何も考えずに働いていると、同期で役員が出た時点で人生がひっくり返りかねないから、それまでに準備しておこう、という話。
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日経新聞に広告が載っていたのでついつい読んでしまいました。
キャリアというのが中年でいかに脆くなくなってしまうのか、が、身につまされます。
この本には使えるソリューションがないばかりか、「45歳を超えた人にはあまりオプションがない」「あなたという商品には賞味期限がある」とか言われ・・・・余計にブルーに・・・
まあ、万人受けしなくても。「あなたという45歳の高コストの人間」を雇ってくれる、あるいは自分で稼いでいけるだけの相手「さえ」見つけたらいい、と、開き直るしかないかなと、あきらめがつきました。
これから中年失業者があふれるかもしれず、この手の本が今後も売れるかも。 -
実例がリアルで引き込まれた。脚色も入っていると思うが、かなり残酷な事例もあり、ハイキャリアを目指してきた方々の断末魔も感じた。
ようは、ある程度のスキルの幅の中で、人格を磨き、覚悟がどれだけあって、時に風雨に耐え、チャンスを引き寄せられるか。40代の会社人生に不安を感じた際に読むと身に染みるかな。 -
これからのサラリーマン人生を考えさせられる。
不安ばかりではないが、準備や意識の仕方により人生は好転も暗転もするということがよくわかる -
私、タイトル通り、「45歳、会社人生に不安を感じ」ており、思わず手に取った。
先に読んだ「差異力」は、リストラされようもんなら、そんな自分を活かそうとしない会社にいることをよく考えろ、というのに正反対で、「年収3割UP程度なら安易に転職せず中にとどまれ」という内向きなメッセージが印象的。それは45歳以上の年齢での転職は厳しいから、というのが背景だが、それは間違っていないのだが、これが書かれた2011年から今2018年はそうでもなくなってきていると思う。
45歳でそこそこのポジションになっている人向けの本ではあるが、そうでなくても、40歳代に入る前に、会社人生をどう生きるか、考えるためのきっかけにはなる書である。
後半は司法試験にどうやって受かったか、勉強方法の具体的な進め方。司法試験受けない人には興味ないかもしれない。資格試験勉強一般への取り組み、としてとらえると学びもあると思う。
個人的に取り入れたいと思ったのは、メモを取らなくても記憶に残す方法:新聞や雑誌を読み、仕事や興味に関連付けた疑問を問うてみる →思考の練習にもなる。
メモ)
・キャリアの幹を太くしろ
・物事は結果から考える(マーケティングならどういう結果になっていたいか?データ収集が目的になるな
・常識的に考えておかしなもの、難しいものは疑え。45年間生きてきて身につけたそれなりに正しい
・記憶に残るビジネスマンを目指せ・・一本筋が通っていること
・人脈は広げるより、メンテナンスが重要 -
45歳という年齢が、企業の中に置いていかなる立場におかれたものであるのかを、日本企業、外資系、オーナー企業それぞれのケースで現実的に見せてくれた1冊。浮ついたり、悲観したりせず、現実を見つめ、そのうえで精いっぱい生きていきたいもの。