リーダーの言葉が届かない10の理由

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532319908

作品紹介・あらすじ

なぜ、一生懸命語っているのに現場に伝わらないのか?そのカギは、「実践のビジョン」にあります。どんな事業、組織でも、リーダーシップを発揮することができる手法。それが20年間、1万人以上のリーダーを支援するなかで編み出した独自手法「バインディング・アプローチ」です。これから始まる、架空企業を舞台にした10のショートストーリー。この物語の主人公は、あなたです!

感想・レビュー・書評

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  • ビジョンを実践するためには10の壁がある
    Ⅰ、創るステージ
     1、策定の壁
       ビジョンを策定することが、トップリーダーの仕事になっているのか
     2、確信の壁
       そのビジョンに社会や顧客がより良くなることを確信しているか
     3、伝達の壁
       そのビジョンを正しくミドルマネジャー以下に伝えているか
    Ⅱ、語るステージ
     4、記憶の壁
       ミドルマネジャーがしっかりと覚えているか
     5、仕事の壁
       仕事と関連されているか、評価になっているのか
     6、挑戦の壁
       挑戦を促しているか、評価しているか
    Ⅲ、行うステージ
     7、基準の壁
       ビジョンを実践することが基準になっているか
     8、援助の壁(つながり)
       ビジョンを実践するときに、協力者はいるのか
     9、反省の壁
       トップリーダーが、施策を反省(内省)しているか
    根本、信頼の壁
       従業員との信頼関係が築けているのか

    ビジョンを実現するための10のツボ
    1、心を込めて行う人が増えると、部下に届く
    2、自分から行うビジョンは、信じられるようになる
    3、社員は、「自分自身の成長」を求めている
    4、トップが生き生きと語る姿を記憶する
    5、リーダーは「めざしたい目的地」を持つ
    6、挑戦を、自分進化の「旅」にする
    7、ビジョンを創るときに、「決める基準」にすると伝える
    8、ビジョン達成のための「真の同志」をつくる
    9、上司の反省は、部下の「達成する方法」を育てる
    10、強い行動は、信頼の壁を越える

    社員に届けるビジョン浸透10の視座
    1、リーダーの言葉は、透き通るように「ビジョン」に映る
     人は共感を感じ取るもの、嘘かホントかは聞いていてわかる
    2、ビジョンは、「共有」だけでは、届かない
     トップ▶ミドル▶メンバー、ビジョンは上司の仕事にする
    3、創る前に、ビジョンとは何か?その定義を揃えよ
     ビジョン=未来の目的地
    4、「ビジョンでは飯が食えない」と語るところに「罠」が待つ
     ビジョンを実践し、お客様を幸せにし、収益を上げる
    5、「筋が通らない」という言葉に、「動かすヒント」がある
     その指摘から仕事を振返り、より良い方向に導く
    6、知っておくべき「ビジョン浸透の3つのコツ」
     (1)ビジョンを仕事の優先順位にして、決断する
     (2)助け合うための7つの役割
       ①突破②作戦③継続④共感⑤仲間⑥アイディア⑦リスク
    7、「日本企業は『独創』ではなく『協創』で戦え」にビジョン浸透のの原点がある
     本体の目的づくりは協創で行われていた
    8、ビジョンを継続する力は「職場結束力」にあり
    9、目の前にある「自分の課題」から「1ミリの習慣変え」が始まる
     目の前にある課題と向き合い、受け入れ、習慣を変えていき、自分を進化させていく
    10、リーダシップは「結果を導く働きかけ」、隠れた「新たな意味」を持て
     リーダシップを取る人を増やしていく

    バインディングアプローチ
    トップダウンとボトムアップの融合
    基本的には対話を基礎としている。
    創造▶決断▶衆智▶習慣▶支援
    トップがやるべきこと=ビジョンの策定、語る、改善
    ボトムアップ=ビジョンの行う(実践)、改善提案

  • 途中でやめ。抽象的で理解したとしても実践できるか疑問。こういったコンサルは要らないと思う。

  • 心を込めたビジョンを、「職場結束力」で実現していく…話が少し広がりすぎで、関心はあるのになかなか集中して読み進むことができずに残念でした。
    ただ、そのプロセスで上位者からの「反省」が大切という視点はすごく納得です。

  • ビジョンを、仕事で決める時の「優先基準」にしていない。

    「安心してものが言えない職場がある。」


    企業組織は「箱」ではなく「生きもの」である


    心を込めて行う人が増えると部下に届き、自分から行うビジョンは信じられるようになる


    何を伝えるかよりも心を込めて、誰が語るか


    リーダーは自分の語る言葉を好きなれているか?


    リーダーシップとは結果を導く働きかけである


    ビジョンの実践へ

    「謙虚な人間」「学び合える組織」「諦めないリーダー」

    をつくる。



    部下は、上司が「方向性の提示」となるビジョンを持っている人であるか否かを見ている。

    なぜなら、リーダーの方向性は部下の「働きがい」を導くから。方向性を示す組織のリーダーには、3つの動きがある。

    第一の動き ビジョンを「語れる人」なのか?
    第二の動き ビジョンを「支える人」なのか?
    第三の動き ビジョンを「変える人」なのか?

    部下は、これら3つの動きをみているのだ。


    ビジョンは、自分のやりたいことからではなく、かかわる相手への「見通し」から始まる ということ。


    部下にやらせるビジョンではなく、上司から行うビジョンに変える。


    著者は、ビジョンを「未来の目的地」と定義する。

    これが、「職場の世界」を変えていくための、最もわかりやすい定義と考えている。


    「助け合う七つの役割」は、著者が三万時間に及ぶコンサルティングを通して、優れたチーム、働き甲斐のある組織、結果を出す企業から発見したものだ。

    具体的に挙げると、以下のようになる。

    決断して困難を「突破する役割」

    働きかけの戦略を詰める「作戦の役割」

    粘って一つの形へ仕上げる「継続の役割」

    人の心を察し、受け止める「共感の役割」

    お互いに合う関係をつくる「仲間の役割」

    実務の具体論で提案できる「アイデアの役割」

    先を見て、危機察知を促す「リスクの役割」


    ビジョンの実践は、職場の一人一人が、これら「助け合う七つの役割」を担い、自分は何が不得意で、どの役割が得意かを知ることから始まる。

    そしてビジョンの実現に向けて、ある人の不得意な役割を、別の得意な役割を担う人が助けることで、一人ではできないことの相乗効果を生み出していく。


    反省を部下にだけ報告させるのではダメで、上司が率先垂範して、組織の反省を行っていくことが必要。

    リーダー自ら先に「自分の反省」を行って行くのだ。


    「協創」とは何か?

    協力し合って、未来の「目的」を創ること。

    米国は、個人のニューアイデアで勝負する「独創の文化」がある。それを、日本は学んできている。そして、逆に日本は、個人がリスクをとってニューアイデアを出しビジネスの「目的」を創る面が弱いと指摘されてきた。


    リーダーとは「結果を導く人」。そして、リーダーシップとは、「結果を導く働きかけ」である。


    BMWを見ていくと、三つのやらない戦力が浮かび上がる。

    第一のやらない戦略 マス(大量生産)を追わない
    第二のやらない戦略 すべての顧客層に売ろうとしない
    第三のやらない戦略 企業・組織を大きくしない


    上司が、部下だけに反省を求めている、部下で気に代わることを求めて、上司は自分が変わり続ける姿を見せていないのである。

    だから、上司も、部下も、育っていかない。これが日本の組織変革における最大の問題であると、著者は見ている。

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著者プロフィール

チェンジ・アーティスト社代表取締役社長。多摩大学客員教授。経営コンサルタント。
多摩大学大学院経営情報学研究科修士課程修了(MBA)。警視庁勤務の後、一橋大学・山城章名誉教授の経営研究所へ。OD(組織開発)理論を習得し上場企業300社でコンサルティングを担当。1994年、スコラ・コンサルトの創業期に参画。パートナーに就任。2007年、チェンジ・アーティスト社を創業、代表就任。これまで3万時間以上、1万人以上のリーダーを支援する。企業コンサルティングの顧客リピート率は90%に達する。

「2018年 『成長が「速い人」「遅い人」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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