- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532321451
作品紹介・あらすじ
■2016年も、ビール類市場でシェアNo.1となったアサヒビール。主力商品の「スーパードライ」は、1987年の発売以来ドライビールの先駆けとして盤石の地位を誇り、長らく不動のトップだった。 しかしこれは同時に、アサヒが30年間たった一つのヒット商品に依存し続けてしまったことも意味している。■80年代半ば、アサヒは経営破綻の危機に直面していた。これを救ったのがスーパードライの大ヒットで、01年にはついに半世紀近く業界トップだったキリンを抜いてリーディングカンパニーとなる。 ところが、スーパードライはアサヒにとっての「聖域」になっていった。経営資源の多くはスーパードライのみに集中してしまい、このためか、競争が激しいビール類市場の首位でありながら、30年近くもめぼしい新規ヒット商品がないという事態に陥っていたのである。■しかし、少子高齢化が急速に進み、酒類をめぐる市場環境も縮小するなかで、アサヒはいま大規模な変革を進めている。ビールからRTD、スピリッツ、ワインまであらゆる分野で新商品を打ち出し、全社一丸となって、「スーパードライ」一辺倒ではない新たな会社に脱皮しようとしているのだ。 本書は、開発や営業からマーケティングの現場まで、さまざまな人のインタビューを豊富に交えながら、その変革の模様を生き生きと描く。 アサヒに限らず、過去の「成功体験」にとらわれ、「聖域」が存在する企業は多い。それらとどのように向き合い、どう乗り越えていけばよいのか、アサヒという一企業を通してそのヒントを提示する。
感想・レビュー・書評
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会社はトップで変わる。
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この本は、今だからこそ、テレビ業界の人が読む必要があるかもしれない。
「スーパードライの成功体験が、逆に会社の進化を止めてしまった」という例だ。
テレビも確かに王国の時があった。
その成功があったことは、確かに素晴らしいことだが、そのために「成功の足を引っ張ることは出来ない」文化が出来上がってしまう。
それはどんな組織もそうなんじゃないか?
成功した人ほど、自分の過去の成功を否定する筈がない。
当然に、年が経てば経つほど守りに入っていく。
それを「成功体験を棄てろ!」と言えるのは、作った人なんかじゃない。
外部から招聘したトップだからこそ、空気を読まずに冷静に言えるのだ。
それにしても、絶対に反対されることは織り込み済。
10人いたら9人が確実に「今の売上が下がったらどうするんだ!」と言うだろう。
多数決で言えば、絶対に「大きく舵を切る」ことは出来ないんだ。
それでも敢えてこの提案をするところが、経営の覚悟や、時代を読み切るセンスなのだと思う。
「全社一丸」これもすごく大事だ。
どうやって人を巻き込んで、チームでモノを作り上げていくのか。
たった一人の天才がいても、それだけでは勝負には勝てないのだ。
だからこそ、チーム・マネジメントが重要になってくる。
「人事」というものが、会社にとってどれだけ重要なのかを理解している経営者が何人いるだろうか。
社員食堂で社長含めてみんなで成功を分かち合える。
こういう会社を作り上げないといけないんだと、改めて思う。
(2019/4/27) -
こんな歴史があったとは…勝ちを知ったあとそれだけになるのは本当に危険でホームラン一つよりヒットを積み重ねる方が後々は功を奏すのかな。それを体現してるサントリーとキリンはやっぱり強い。
社員の人も言ってたけどアサヒはこれから変わらなくちゃいけない過渡期なんだな -
本生の青好きだったのに、売れてなかったのか…
今年はパンプキンビールもなかったし、
昔どハマりしたチョコスパークリングも
無くなったし、
私の好きな味はなかなか残らない…
どこも頑張れ! -
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スーパードライ発売後30年が経過したアサヒビールの、特にマーケティング部門の活動を取り上げた書籍。
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キリンの田村さんが書いた本を読んだ後に、たまたま本屋で平積みになってるのをみつけて、ライバル会社同士で読むのも面白いかな?と買ってみたんだけど文体が
読みにくかった…
登場人物多すぎるし専門用語も多いし、ビジネス書の気持ちで読んだけど、ビール史って感じの本だった。
私は自分が別にビールってかアルコール飲まないから、なんかマーケティングの本っていうよりこのアサヒのビールはこうやってこういう人が作ってみたいなのだったから、全然頭に入ってこなかった。
私が読みたかったというか想像してた内容と方向性が全然違ったから低評価ですが、ビール好きな人ならもうちょっと楽しめるんだと思う -
親友が登場人物なので買ってみた。前半のSD話は何回目だ?という気もしたが、企業で商品開発する人の苦労や人間ドラマがなかなか面白かった。30分もあれば十分読めるのもいいですかね。