働き方改革個を活かすマネジメント: PRODUCTIVITY&INCLUSION

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532321765

作品紹介・あらすじ

◆長時間労働の防止や、多様な人材の活用といった「働き方改革」を具体的にどのように進め、職場に根付かせていけば良いのか。企業の現場や人材活用スキル、そして政策・制度にも精通した著者たちが、職場のマネジメントと、人材のケアという2つの軸から解説します。

◆職場のマネジメントについては、業務効率を高める「ジョブアサイン」をキーワードにマネジメントの勘どころを解説。人材のケアについては、「インクルージョン」をキーワードに、フルタイムで全力で働ける男性社員を前提せず、様々な事情を抱えた社員でも全員活躍できる職場をつくる具体的な手法を解説します。

◆著者の大久保氏はキャリア・人材育成の専門家で、内閣官房で「働き方改革」の委員も務める。政策の意図をくみとり、企業の現場でどう体現するかを語る最適任者。皆月氏は、働き方改革が話題になる前から、福祉のソーシャルワーカーの考え方やノウハウを企業に取り入れる活動をしてきた産業ソーシャルワーカーです。

感想・レビュー・書評

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  • 教科書的な羅列された内容であった。基本事項をさらっと見るような読み方でしょうか。

  • 職場マネジメントのヒントがあります。
    ジョブアサインの方法も解説してあります。
    ダイバーシティとインクルージョンの部分が参考になりました。

  • 思わず唸ってしまう素晴らしい本

  • 働き方改革を推進するためには現場のマネジメント力の進化が重要。具体的には、「個を活かす」マネジメントへの移行が大切とのこと。この本にはそのノウハウが書かれている。内容はわかりやすく同調できるところは多かったが、肝心のインクルージョンをどう実践していくかが弱かった。(ここは個々で悩まなければいけないんだろう)「個を活かす」ことについては、前田裕二も同様に強調している。

    1. 働き方改革につながった背景は次の5つ。①賃上げ②長時間労働の是正③テクノロジーの進化④人手不足⑤一億総活躍 
    上記はCSRの観点に過ぎないため、企業にとっては働き方改革が業績をアップにつながらなければ意味がない。そのために大切なことは2つ。1つ目は付加価値のある人材の育成。実際学習行動と労働時間には相関関係がないことがわかっているため、学習する社会を作れるかどうかが、働き方改革の成否を分ける。2つ目はダイバーシティ経営。ダイバーシティ経営は④と⑤を補完する。 
    2. 働き方改革の成否は現場のマネジメント次第。
    3. マネジメントのキーワードはジョブアサインとインクルージョン。ジョブアサインとは組織として達成すべき目標を踏まえ、部下に行わせる職務を具体化したうえで割り振り、その職務を達成するまで支援すること。ジョブアサインのなかで、工数を守って効率的に仕事をしている部下を正当に評価する・目標につながらない周辺業務を排除すること・過度に報告を求めないことが長時間労働の削減に繋がる。インクルージョンは、多様な人々がそれぞれの個性を活かして仕事の成果をあげられるように導くマネジメントスキル。そのために重要なのは、一人ひとりをしっかりと見つめ、その職業能力上の強みを明確に言語化して評価すること。そしてその強みを組織内で共有すること。
    4. プレゼンティーズム(何らかの疾患や症状を抱えながらも出勤して業務の遂行能力が低下している状態)は欠勤などで不在になる損失よりも、出社していても仕事がはかどらない損失のほうが大きい。マネージャーは個々の抱える問題に踏み込むことが大切。部下がひとりで抱えきれなくなってマネージャーに離職を言い出したときはすでに遅く、状況を変えようとしても難しい。離職の予防は、離職を考えるきっかけとなる問題が発生した段階で手立てを講じなくてはいけない。

    〈印象に残ったこと〉
    ・経営トップの頭の中にあるのは、ダイバーシティ経営や働き方改革を通して生産性をあげ、イノベーションを促進することで持続的に企業競争力を上げること。一方マネージャーは目の前の業績をあげることで、狙っているものが違う。
    ・マネジメントは手段に集中しておりどうすれば目標を達成できるかという質問に答えるものである。一方、リーダーシップは望む結果を定義しており、何を達成したいかという質問に答えるものである。(7つの習慣)

  • イケイケなリーダーシップの本読むとリーダーに求められる様々な資質について書いてあるけど、この本はリーダーシップとマネジメントは別、マネジメントは専門家の力を借りましょうという潔い内容。
    確かに衰退する現状と日本人の職人気質にはその方がマッチしそう。

    マネジメントはアート(主観)、クラフト(経験)、サイエンス(科学)この3つを適切にブレンドしたものというのが非常に納得できた。
    テーマを与える、強みを評価する残業時間は利益に直結しないというデータを活用する産業ソーシャルワーカーとの連携け、などなど。
    淡々とマネジメントの基礎技術が書かれていて内容は面白くないけどヒーロー目指すよりはずっと現実的な革命のやり方だなと感じた。

  • 働き方改革および多様性マネジメントに関する網羅的な情報を掲載。現場における耳の痛い実例や数値データが豊富で、骨太な読み応えを感じる一冊だった。
    マネジメント〜初めてチームを持つ中堅プレイヤー層に。

  • 働き方を変える、ワークライフバランスを考えるというのはどこの職場でも大きなテーマとしてとらえられていると思う。

    だが、なんでそんなことしないといけないのかな?というのは正直ピンと来ていないところも多々ある。
    そうなったらいいよねと思うが、目の前の仕事どうしたら終わらせられるの?とも思う。

    この本は今のご時世の状況など、的確に情報が書いてある。
    まあ確かにその流れでいくと、働き方考えざるを得ないねと。
    そして対策として書かれていることなども、ある意味あるある的な、会社などで言われ出していることであり、そういう背景で、会社でもいろんな対策しているのねーと理解はできる部分がたくさん。

    対策としてのヒントが書いてあるわけではないので、それぞれ皆で考えださなくてはいけないと思う。

    今の働き方改革の状況を整理して理解するという意味で良本だと思いました。

  • 前半は働き方改革、後半はインクルージョンマネジメント(ダイバーシティマネジメントの最終段階)について書かれている。個々の事情、個々の能力開発を考えたマネジメントが必要で、その具体的な事象や方法論を学べた。直感的に当たり前の事でもデータによる納得感が高まった。

  • マネジャーに読んでほしい本。とても具体的な内容も含まれており、教科書として傍らに置いておきたい。

  • 教科書と名がつくように網羅的に書かれている。
    自分の会社の置かれている問題は大抵書いてあるので、問題を客観的に捉えることが可能。また、データに裏打ちされた内容なので、そのまま資料に展開もでき、ビジネスマンにとって人事制度や企業風土企画をする際には役に立つ。

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著者プロフィール

リクルートワークス研究所アドバイザー。株式会社職業能力研究所 代表取締役
1983年一橋大学経済学部卒業。同年株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)入社。人材総合サービス事業部企画室長、地域活性事業部長などを経て1999年にリクルートワークス研究所を立ち上げ、所長に就任。2010年~2012年内閣府参与を兼任(菅内閣、野田内閣)。2011年専門役員就任。2012年人材サービス産業協議会理事就任。専門は、人材マネジメント、労働政策、キャリア論。

「2023年 『一人ひとりを幸せにする 支援と配慮のマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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