決算書で読むヤバい本業伸びる副業

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532322052

作品紹介・あらすじ

ソフトバンク、アマゾン、ベネッセ、HIS……
「生き残る会社」は、時代にあわせて稼ぐ事業を変えていた。
決算書で見抜くあの企業が儲かる理由!

◆決算書は企業戦略を写す鏡。本書は、経営環境の激変を受けて、自らの姿を変え続ける企業を分析するための「決算書の読み方」について解説。なぜ、その事業を選んだのか、そのビジネスでどう稼ぐのか。リスクや将来性を見通すには……実際の決算書を使いながら、ポイントを押さえてわかりやすく説明します。

◆ソフト流通からブロードバンド・携帯、そして投資会社へと変わり続けるソフトバンク。先行投資で赤字のEコマース事業をクラウドで支えるアマゾン。少子化で減収に悩む教育産業から介護へと軸足を移すベネッセ。ネット時代に、あえて「変なホテル」「ハウステンボス」などのリアルで稼ぐHIS。本書で取り上げるのは、最近話題の企業・ケースがメインです。興味深く読み進めながら、安全性・成長性分析、時系列・業種間比較、業界特有の指標といった、ひととおりの経営分析の基本知識を身に付けることができます。

◆初心者でもわかるよう、実際の決算書のデータを使いながら、注目のポイントや見方を解説。前作の『ヤバい決算書』のように丁寧な解説をこころがけます。

本書で取り上げる企業・・・アマゾン、楽天、ソフトバンク、富士フイルム、日立造船、H.I.S、ベネッセHD、サッポロHD、イオン、ライン、クックパッド、フジ・メディアなど。

感想・レビュー・書評

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  • 知っていることも多かったけど、知らなかったことも多かった。全体的に身近な企業が多く、書き口も分かりやすかった。

  • 財務諸表をセグメント別に見ることで隠れた収益の柱など、その企業の実態がより鮮明になりますよ、という本。決算書を見て気の利いたことが言えるようになるのです。財務会計の初心者でも読みやすいと思います。
    続きはこちら↓
    https://flying-bookjunkie.blogspot.com/2018/11/blog-post.html
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  • 経理という難しい内容が、具体的な会社の意外な一面を解き明かすことで、とても楽しく読めた。
    ある程度、BS/PLがよめるようになったら、この本を読むべき。

  • Eコマースで有名なアマゾンと楽天がそれぞれ、アマゾンがAWS(Amazon Web Service)で、楽天が金融業で利益の柱になっているのは知っていた。しかしながら、サッポロがビールではなく不動産業で、フジテレビも不動産業が利益の柱になっていたのは知らなかった。社名から事業の柱を判断するのではなくきちんと財務諸表を読んで事業の柱を理解するのが大切だと改めて感じた。なぜなら、小売業だと思って総資産回転率が高いだろうと予測しても、不動産業が利益の柱であれば総資産回転率が低い(不動産業は0.1程度)ために、小売業の他社と比べた時に総資産回転率が低く投資先として不適切に見えてしまうから。

  • 前作「ヤバい決算書」は未読なのだけど、身近な企業の事業構造が全然わかっていなかったのだな、ということがよくわかった。面白かったので、前作も読んでみようかな。

  • 社名から想像される本業と実際の主力事業が異なっている会社を例にとり、決算書の財務三表の見方とそこから分かる事業の特徴を解説してくれている。

    有名で具体的な企業が取り上げられているため、分かりやすく財務諸表を読んでいくポイントを掴むことができた。

    事業セグメントごとに売上、営業利益、フリーキャッシュフローがどれだけ上げられているか、事業転換によって収益の構成や貸借対照表の数字がどう動くかということを見ていくことが、大切であるということが分かった。

    また、企業の事業継続性にとって営業キャッシュフローがコンスタントにプラスになっていることが重要であることや、財務キャッシュフローが大きなプラスとなり投資キャッシュフローが大きなマイナスとなる事業投資のような状況もキャッシュフロー計算書を分析することで見てくることなど、具体的に企業の盛衰と照らし合わせながら理解することができた。

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB26123109

  • 本書は、いくつかの企業を例にとり、その企業が世間のイメージとしてもたれている業種と実はかなり異なる領域で事業を行っていて、そちらの利益貢献がかなり大きいのだ、というのを、財務諸表を紐解きながら解説しています。例えばアマゾンはEコマース(インターネット小売)の会社というイメージが強いですが、こと営業利益ベースで見ると、EコマースよりもAWS(アマゾンウェブサービス)というクラウドサービスがかなり貢献しています。あるいはサッポロHDはビールなどの酒類よりも恵比寿ガーデンプレイスなどの不動産事業からの利益が大きく貢献している、などです。取り上げられている企業群、必ずしも本業が「ヤバい」会社だけとは限らないのですが、「伸びる副業」という点では共通しています。

    個人的な関心としては、コーポレート・ストラテジー、つまり全社戦略の視点から見て、本業と副業の間のシナジー効果のあるやなしや、も深掘りしていくと面白そうだと思いました。つまり、本業と副業が完全に独立していて、本業の落ち込みとは別に副業が成長しているので連結業績ではトントンだ、という話ではなく、本業は落ち込み傾向にあるが、副業を始めたことによってシナジー効果で下げ止まった、あるいは逆に、新たな副業を始めたところ本業とのシナジー効果で(新しく獲得した)副業が以前よりも儲かるようになった(※HISに買収されたハウステンボスはこの例かもしれません)という分析です。

    本書は財務諸表の初心者でもわかりやすいように記述されていますが、最近の企業はM&Aによってあっという間に全然別の事業を取り込んでいることも多いですから、財務中級・上級の方でも、セグメント情報の重要性を再確認する上では良書だと感じました。

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著者プロフィール

大手コンサルティング会社コンサルタント。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。滋賀大学大学院客員教授。日経CNBC「けいざい豆知識! 『イチマメ』」会計・財務分野解説者(2014年~2016年)。
1958年東京生まれ。1981年早稲田大学政治経済学部を卒業し、同年、大手コンサルティング会社に入社。これまで市場調査業務、証券アナリスト業務、経営コンサルティング業務、財務研修講師業務等に従事。会計・財務に関わる研修・講演を勤務先の若手コンサルタント、大手企業ビジネスパーソン、大学院生など多数に展開。
単著は『コンサルタントが毎日やっている会計センスの磨き方』、『決算書で読む ヤバい本業 伸びる副業』(ともに日本経済新聞出版)、『日本ビール缶大全』(辰巳出版)など多数。共著は『経営用語の基礎知識』(ダイヤモンド社)、『新世代企業』(野村総合研究所)など。 趣味はビール缶コレクション。

「2022年 『テキストには書いていない 決算書の新常識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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