敗者のゲーム

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532356286

作品紹介・あらすじ

投資で成功するというのは、難しい証券分析などの専門知識や経験を身につけることではなく、ましてや短期的に市場を出し抜こうとすることでもない。市場平均利回りを上回る(=市場に勝つ)ことがきわめて難しくなった今、最も簡単かつ結果の出る方法は、インデックス・ファンドを活用することである。全米累計100万部を超えるロングセラーの最新版。プロ・アマ問わず幅広い投資家に向けたメッセージとして、時代を超えて読み継がれる運用哲学のバイブル。

感想・レビュー・書評

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  • 【一部抜粋】
    投資の成功は、運用目的を明確に把握し、適切な資産配分を策定・維持することにある。インデックスファンドやETFを使っていれば、投資家はこのプロセス以外のことを考える必要がない。

  • 言葉や訳し方が少し難解、またある程度知識を持ったつもりで読んでもなかなか進まない本だが、インデックス投資の根底になる考えが詰まっている本で勉強にはなる

  • 学んだこと
    ・個人投資家はプロには勝てない
    ・各々の目的達成に向けて運用しよう
    ・インデックスファンドに投資しよう

  • 敗者のゲームに勝つために
    運用における最大の責任者は、運用機関ではなく、個人あるいは年金・財団といった投資家自身で
    ある。投資家は自分の長期投資目的を確認し、その目的を実現するために運用機関の助言を受けなが
    ら、最適かつ現実的な投資政策を策定しなければならない。
    - 投資家は、自分の置かれた投資環境やリスクに対する精神的な許容度、マーケットの歴史を詳しく
    把握しておく必要がある。市場の現実と、投資家側の経済的・精神的なニーズの間にずれが生じると、
    2008年にも見られたように決してよい結果は生まれない。
    逆に、これらをしっかり把握しておけば、どこかに「マーケットに大きく勝つ」ような運用機関が
    存在するはずだ、という幻想から逃れることができる。アクティブ運用に勝つ唯一の方法は、他の投資
    家のミスに、相手よりも素早く乗じることである。したがって、ほとんどの投資家と運用機関は思う
    ような結果を出せないだろう。投資とは「敗者のゲーム」なのである。


    しかし、「敗者のゲーム」に勝つ方法もある。それは、時代遅れとなった従来のルールでプレーしないことだ。


    個人投資家はプロの投資家に「勝つ」必要はない。マーケットに勝たなくとも、投
    資に成功することはできる。「マーケットに勝つ」ことばかりに気を取られていては、自分自身にとっ
    て最適の長期投資を行うという、もっと重要な目的がおろそかになってしまう。


    「マーケットに勝つ」ことが難しくなったのは、プ
    ロのファンド・マネジャーたちがきわめて優秀であり、真面目であり、しかもその数が非常に多いこと
    に起因する。だからこそ、長期にわたって他のプロよりも「大きく勝つ」ことは、特に個人投資家に
    とっては、ほとんど不可能になってきている。

    投資の本来の目的とは、「市場平均以上のリターンをあげる」ことではない。投資家としての基本的
    責任を受け入れ、現実的な運用目的を達成しようとする人にとって、最適な投資を実践することなの
    である。

  • 過去の検証からインデックス投資はアクティブ投資や個別株投資に勝るということを長々と書いている本。
    ここ最近長期投資に関する本を連続して読んできたところ、やはりインデックス投資が最強だと再認識した。

    この本では株式と債権との比率をどうするかが重要ということだが、今の低い利率で債権を組み込む価値はあるとは思えない。株式100%で運用し、そのうちの2〜3割は高配当のETFを組み込むのが最適解ではないかと思う。

  • 資産運用では「インデックスの長期積み立てが最強」ということを、ロジカルに記載した良書。

  • 「敗者のゲーム」とはつまり、現在の市場において個人投資家の勝ち目がほとんどない状態であるということ。

    それはいったい何故なのか。本書ではその理由が懇切丁寧に解説される。

    一部抜粋すると以下のようになる。

    「現代の市場はプロの投資家がほとんどを占めており、マーケットはプロフェッショナルのコンセンサスの反映である」
    「プロの投資家といえども、インフレやコストを加味すると、そのほとんどが市場平均を上回るパフォーマンスを出せていないこと」
    そして導き出された結論が「インデックス投資がオススメだ」ということ。

    (続きは書評ブログで)
    https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E6%8A%95%E8%B3%87%E3%81%AE%E5%BF%85%E8%AA%AD%E6%9B%B8_%E6%95%97%E8%80%85%E3%81%AE%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0_%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA_%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%B9

  • ウォール街のランダムウォーカーとこの本は、インデックス投資をする人のバイブルです❗
    「NISA」や「イデコ」などを始める人は、途中でやめることがないように、この二冊を読んでから決心しましょうー❗(笑)
    ぜひぜひ、みなさんも読んでみてください!

  • 解説される内容は『ウォール街のランダム・ウォーク』と同じく「超長期でドルコスト平均でインデックスファンドに投資しよう」。アクティブファンドや個別銘柄での一攫千金を狙いたいのが人様の気持ちだが、投資の王道なしということなのね。

    著者はマーケットは飛び抜けた勝者がいない平均回帰する「敗者のゲーム」であるからミスしたいことが重要と語るが、「ミスしないこと」は本当に極めて難しい。ゆえに重要な投資戦略なのだろう。そして5つのポイント(本書内参照)の何を重視するかで投資戦略を練る重要性も同意。一度大きく損をしマーケットや感情抑制の難しさを体感したあとに読んでほしい本だ。

  • この本の特徴は直接的にインデックスファンドを勧めているのではなく、機関投資家が取引の 95%を占める株式市場のゲームが個人投資家中心だった時代から変わった事を説明し、その後に個人投資家が戦うフィールドとしてインデックスファンドを勧めている点です。

    その喩えとして、プロテニスでは、ポイントの 80%が自ら勝ち取ったものであるのに対し、アマチュアのテニスでは、ポイントの 80%が敵失によるもので有ることを引き合いにしています。

    何度か読み返して身体に染み込ませたい一冊。

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著者プロフィール

1937年生まれ。イェール大学卒業後、ハーバード・ビジネス・スクールで最優秀のMBA、ニューヨーク大学でPh.D.取得。ロックフェラー基金、ドナルドソン・ラフキン・ジェンレットを経て、1972年グリニッジ・アソシエイツを設立。以後、30年にわたり代表パートナーとして、投資顧問会社や投資銀行などの経営・マーケティング戦略に関する調査、コンサルティングに腕を振るう。2001年6月代表パートナーを退任。現在、ホワイトヘッド財団理事長。この間、イェール大学財団基金投資委員会委員長、米国公認証券アナリスト協会会長、バンガード取締役などを歴任。『キャピタル』『チャールズ・エリスが選ぶ大投資家の名言』『イノベーターは死なず』『ゴールドマン・サックス(上・下)』『投資の大原則』(共著)など多数の著作がある。

「2022年 『敗者のゲーム[原著第8版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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