日本発ナノカーボン革命: 技術立国ニッポンの逆襲がナノチューブで始まる

著者 :
  • 日本実業出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534035158

作品紹介・あらすじ

21世紀は炭素の時代。ナノチューブとフラーレンの研究最前線をドキュメント。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の最新技術動向を追うドキュメンタリー

    読了日:2007.08.31
    分 類:一般書
    ページ:254P
    価 格:1500円
    発行日:2002年12月発行
    出版社:日本実業出版社
    評 定:★★


    ●作品データ●
    ----------------------------
    テーマ : ナノカーボン
    語り口 : ドキュメンタリー
    ジャンル: 一般書
    対 象 : 一般向け
    カバーデザイン:ROVARIS
    本文デザイン・組版:一企画
    ---------------------------

    ---【100字紹介】--------------------
    夢の素材とさえ言われる、日本人研究者によって
    発見された「ナノカーボンチューブ」。
    この新素材の発見から、ナノカーボンビジネスに
    至るまでの経緯と動向を、研究者、技術者、
    企業人に取材してまとめたドキュメント
    ---------------------------------------

    ナノカーボンを主軸にすえたドキュメンタリーです。

    ここでいうナノカーボンとは、炭素で出来た構造体の中で、フラーレン以降に発見されたものを言っているようです。つまり、ダイヤモンド・黒鉛、それにアモルファス以外のもので、フラーレン、各種ナノカーボンチューブ、ナノホーンなど。特にナノカーボンチューブが主役です。

    研究者、技術者に取材し、それぞれの視点にたって、発見や開発の経緯を時系列で追っていく形式で、技術的な記述は少なく、一般人の興味を満たすための「よみもの」としての作品です。難しすぎないので誰でも興味を持ちさえすれば、容易に読めて、この世界を垣間見ることの出来る手軽な本です。

    特にビジネスへ持っていくところはなかなか面白いですね。色々な考え方があるのを考えさせられます。

    「人に読ませる文章」を書き慣れている感じがあり、非常に読みやすく、勢いがあります。その意味でも研究者でも技術者でもない、「物書きさん」が書いたのだなあというのがよく分かります。ただし、全編通して著者自身が取材者に徹しており、一見、殆ど著者が表に出ない描き方はなされていますが、思考と指向にかなり偏りがあるようには見受けられます。わざとなのか、単に取材と認識が足りないのかは不明です。まあ、自分がその道にいなければ分からないことはあります。誤解もあるでしょう。ジャーナリストは大変ですね。各種ニュースを見ていてもよく思いますが。


    暇なときに何となく読むにはいいかもしれません。ただし、この動向は2002年のもので、現在では大分風向きが変わっているようです。かなりの部分、現状とは異なっているかもしれませんので、その辺りはしっかり念頭に置いて「かつてこんな頃があった」くらいの気持ちで手に取るとよいかと思います。

    ---------------------------------
    文章・描写 :★★★+
    展開・結末 :★★★+
    簡 潔 性 :★★★+
    独 自 性 :★★
    読 後 感 :★
    ---------------------------------

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